中国四国臍帯血バンクにおける品質管理への取組み

• Published in: 日本輸血学会雑誌 Vol. 45; no. 6; p. 960
• Main Authors: 山村一, 冨田徳子, 大熊重則, 宮原正行, 土岐博信, 喜多嶋康一
• Format: Journal Article
• Language: Japanese
• Published: 日本輸血学会 01.12.1999
• ISSN: 0546-1448

目的：1998年8月に複数の施設から成る中国四国臍帯血バンクが発足し, 当センターは, 保存・検査・データ管理施設としての役割を担うことになった. 保存臍帯血製剤の国際的基準, 我が国の厚生省の指針に適合すべく, 施設間差のない品質管理を行うための取組みを行っているので, その現状を報告する. 当バンクの組織：当バンクは, 事務局, 保存施設（徳島大学, 岡山県赤十字血液センター, 広島県赤十字血液センター）, 検査施設, 及びデータ管理施設が県を超えて協力し, 倫理委員会, 役員会, 並びにバンクの運営方針を決定する運営委員会などの各種委員会を組織している. 品質確保への取組み：暖帯血の品質管理を適切に行うため以下のことを実施した. （1）臍帯血採取, 調製保管, HLA及び感染症検査, データ管理などの各実施方法を統一し, 実施基準書と標準手順書を作成した. （2）各保存施設は専用の設備を設け, 調製方法などについて研修会を行った. （3）「臍帯血採取チェックリスト」を作り, 採取に関する品質管理に努めた. （4）各施設で当バンク専用のデータ管理プログラムと管理番号を用い, 確実なデータ管理を行った.