フローサイトメトリー法による抗リンパ球抗体測定の基礎的検討

抗リンパ球抗体の検出には, リンパ球細胞毒性試験(LCT)が広く用いられてきた. 近年, フローサイトメトリー(FCM)の臨床検査への応用にともない, FCMによる抗リンパ球抗体検出方法が報告されている. しかし, 測定方法や判定基準が報告者によって異なっているのが実情である. 今回, 測定方法, 判定基準を決定する目的で下記の項目について検討を行ったので報告する. 〔検討項目〕(1)抗原として用いるO型プール血球の採取条件, (2)免疫動物の違いによる二次抗体の反応態度, (3)二次抗体の至適反応希釈倍数と添加量, (4)抗体の反応条件:温度・時間, (5)非特異反応の抑制, (6)LCT法...

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Published in日本輸血学会雑誌 Vol. 38; no. 3; p. 485
Main Authors 加藤志津夫, 佐渡正敏, 佐藤秀一, 浅川全一, 小島聡, 藤原義一
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本輸血学会 01.06.1992
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ISSN0546-1448

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Summary:抗リンパ球抗体の検出には, リンパ球細胞毒性試験(LCT)が広く用いられてきた. 近年, フローサイトメトリー(FCM)の臨床検査への応用にともない, FCMによる抗リンパ球抗体検出方法が報告されている. しかし, 測定方法や判定基準が報告者によって異なっているのが実情である. 今回, 測定方法, 判定基準を決定する目的で下記の項目について検討を行ったので報告する. 〔検討項目〕(1)抗原として用いるO型プール血球の採取条件, (2)免疫動物の違いによる二次抗体の反応態度, (3)二次抗体の至適反応希釈倍数と添加量, (4)抗体の反応条件:温度・時間, (5)非特異反応の抑制, (6)LCT法との相関, (7)抗原血球数(プール人数)と陽性分布.
ISSN:0546-1448