定期的口腔健康管理を受けている者の現在歯数の変化について

徳島大学歯学部附属病院歯科(予防歯科)外来にて, 平成5から11年にかけて, 年平均3回以上, 歯科保健指導, 歯科予防処置などの口腔健康管理を受けてきた101名(平成5年時点の平均年齢は53.1±10.9歳)を対象に, 6年間の現在歯数の変化を年齢階級別に集計し, 歯科疾患実態調査結果と比較した. その結果, 対象者の喪失歯率は, 35歳以上のほとんどの年齢階級において, 歯科疾患実態調査結果よりも低かった. また, これらの対象者においては, プロービングデプス5mm以上の1人平均歯数, および動揺度M2以上の1人平均歯数は, ともに6年間で有意に減少していた. 以上の結果から, 多くの歯...

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Published in口腔衛生学会雑誌 Vol. 53; no. 5; p. 618
Main Authors 横山正明, 本那智昭, 玉谷香奈子, 田部慎一, 横山希実, 福井誠, 吉岡昌美, 日野出大輔, 中村亮
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本口腔衛生学会 30.10.2003
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Summary:徳島大学歯学部附属病院歯科(予防歯科)外来にて, 平成5から11年にかけて, 年平均3回以上, 歯科保健指導, 歯科予防処置などの口腔健康管理を受けてきた101名(平成5年時点の平均年齢は53.1±10.9歳)を対象に, 6年間の現在歯数の変化を年齢階級別に集計し, 歯科疾患実態調査結果と比較した. その結果, 対象者の喪失歯率は, 35歳以上のほとんどの年齢階級において, 歯科疾患実態調査結果よりも低かった. また, これらの対象者においては, プロービングデプス5mm以上の1人平均歯数, および動揺度M2以上の1人平均歯数は, ともに6年間で有意に減少していた. 以上の結果から, 多くの歯をより健康な状態で保存するための定期的口腔健康管理の重要性が確認できた.
ISSN:0023-2831