良導絡測定値と12経脈との関係
[方法]健康成人50名を被検者として, 良導絡代表測定点測定値の相関係数により, 良導絡相当経脈における手と足の関連性について検討した. 数学的検討には, 多変量解析の手法である因子分析を用いた. [結果]第一因子は, 34.2%, 第二因子は17.4%, 第三因子は, 8.6%, 第四因子は, 8.2%であり, 第四因子までで因子寄与率68.3%を占めた. 体幹内側の陰経群における同側の手足にある小陰(H_3 , F_3 ), 厥陰(H_2 , F_2 ), 太陰(H_1 , F_1 )の名称を冠する経脈, および体幹外側の陽経群における同側の各手足にある陽明(H_6 , F_6 )の名称を...
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Published in | 日本良導絡自律神経学会雑誌 Vol. 35; no. 10; p. 256 |
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Main Authors | , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本良導絡自律神経学会
01.10.1990
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ISSN | 0913-0977 |
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Summary: | [方法]健康成人50名を被検者として, 良導絡代表測定点測定値の相関係数により, 良導絡相当経脈における手と足の関連性について検討した. 数学的検討には, 多変量解析の手法である因子分析を用いた. [結果]第一因子は, 34.2%, 第二因子は17.4%, 第三因子は, 8.6%, 第四因子は, 8.2%であり, 第四因子までで因子寄与率68.3%を占めた. 体幹内側の陰経群における同側の手足にある小陰(H_3 , F_3 ), 厥陰(H_2 , F_2 ), 太陰(H_1 , F_1 )の名称を冠する経脈, および体幹外側の陽経群における同側の各手足にある陽明(H_6 , F_6 )の名称を冠する経脈は, 第一と第二因子によって構成される平面において類似性があることを示した. さらに, 第二と第三因子においては, 体幹内側同側の太陰(H_1 , F_1 )と厥陰(H_2 , F_2 )の名を冠した経脈, および体幹外側同側の陽明(H_6 , F_6 )の名称を冠した経脈の各手足において類似性があることが示された. [考察及び結論]良導絡代表測定点における測定電流値は, 伝統的な鍼灸術の経絡学説における上下経脈の関係を裏づける性質を示した. 良導絡代表測定点における皮膚電気抵抗を指標として, 従来の方法である一良導絡の興抑を調整する方法に加えて, 今後は同一数字を付けた手足の良導絡の類似性をも利用した刺激方法を現在の方法に加えることが可能であることが示唆されたと考える. |
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ISSN: | 0913-0977 |