単色化シンクロトロン放射光とイメージングプレートによるdentoalveolar imaging
高エネルギー加速器研究機構(KEK)物質構造科学研究所の放射光研究施設(通称フォトンファクトリー)のビームラインを利用して, 歯と顎骨の乾燥標本に単色化したシンクロトロン放射光(SR)を照射してイメージングを行った. SRのエネルギーは14.30及び19.84keVとし, それぞれ約1.0, 0.8R及びその半分の線量を照射した. イメージレセプターにはイメージングプレート(IP, FCR用のST-VとDentsply/Gendex社のDen Optix用)とKodak社のEktaspeed Plusフィルムを使用した. 実験時間が短かったためフィルムはIPの後ろに重ねて置いて一度に照射した....
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Published in | 歯科放射線 Vol. 39; no. 3; pp. 168 - 169 |
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Main Authors | , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本歯科放射線学会
30.09.1999
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ISSN | 0389-9705 |
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Summary: | 高エネルギー加速器研究機構(KEK)物質構造科学研究所の放射光研究施設(通称フォトンファクトリー)のビームラインを利用して, 歯と顎骨の乾燥標本に単色化したシンクロトロン放射光(SR)を照射してイメージングを行った. SRのエネルギーは14.30及び19.84keVとし, それぞれ約1.0, 0.8R及びその半分の線量を照射した. イメージレセプターにはイメージングプレート(IP, FCR用のST-VとDentsply/Gendex社のDen Optix用)とKodak社のEktaspeed Plusフィルムを使用した. 実験時間が短かったためフィルムはIPの後ろに重ねて置いて一度に照射した. 厚いST-Vを14.30keVのX線は全く透過しないようであった. 線量が足りなかっために, フィルムをレセプターにした場合, 歯と顎骨が存在するところが白くなる2値画像にしかならなかった. しかし, Den Optixで得られた8bitの画像では, 19.84keVで照射したときコントラストのついた歯と顎骨の像が描出された. Den Optixでは, スキャンして得たデータをまず各ピクセル16bitでデジタル化する. その16bitデータをPlanmeca社のデジタルパノラマDimax用ソフトウェアDimaxisで読み込んだ. これを使うと12bit分4096階調の範囲内で各ピクセルのデータの分布が表示される. いずれの試料でも12bit範囲のある部分にデータが分布するヒストグラムを得た. より便利に16bitデータを扱えるソフトウェアで解析したいと考えている. 今回は短いマシンタイムの中で使用させていただいたが, 小さな乾燥標本を持ち込んだときにどの程度のX線エネルギーと照射線量を選択すればよいかに関する目安を得た. |
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ISSN: | 0389-9705 |