血液X線照射装置の使用状況

輸血後GVHD発症を未然に予防する目的で, 新鮮血液製剤にX線照射を行って来た. 使用機種は日立メディコ社製MBR-1520Rで, 周辺へのX線もれがないことより, 放射性物質管理区域外での使用が可能であり, 使用に当たり特定の資格を必要としない. 京大病院では1989年1月~9月間に照射総数は13,143単位, バッグ数にすると2,529バッグであった. 1日平均約50単位, 10バッグに当たる. 照射バッグ数のうち45%が血小板製剤, 55%が赤血球製剤が占めているが, 前者は主に内科, 小児科系で, 後者は心臓外科を筆頭とする外科系で使用されていた. そして, 照射血液使用後のGVHD発...

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Published in日本輸血学会雑誌 Vol. 36; no. 1; p. 141
Main Authors 則岡美保子, 吉田久博, 万木紀美子, 伊藤和彦
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本輸血学会 01.04.1990
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ISSN0546-1448

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Summary:輸血後GVHD発症を未然に予防する目的で, 新鮮血液製剤にX線照射を行って来た. 使用機種は日立メディコ社製MBR-1520Rで, 周辺へのX線もれがないことより, 放射性物質管理区域外での使用が可能であり, 使用に当たり特定の資格を必要としない. 京大病院では1989年1月~9月間に照射総数は13,143単位, バッグ数にすると2,529バッグであった. 1日平均約50単位, 10バッグに当たる. 照射バッグ数のうち45%が血小板製剤, 55%が赤血球製剤が占めているが, 前者は主に内科, 小児科系で, 後者は心臓外科を筆頭とする外科系で使用されていた. そして, 照射血液使用後のGVHD発症報告は現時点では届いていない.
ISSN:0546-1448