40歳節目健診事業の取り組みとそれを普及・定着させるための因子調査

福岡市歯科医師会は, 受診者のかかりつけ歯科医の定着と40歳節目健診の普及, 定着化を目指し, そのための要因を調査, 検討した. 方法は, 平成14年9月1日~平成15年3月31日間の健診受診者を対象とし, 健診時に使用された健診票と受診後のアンケート葉書から情報を入手し, その集計, 分析を行った. 調査期間中の健診受診者数は, 401人(福岡市40歳人口比=2.3%)であり, 健診票の回収率は, 100%であった. また, アンケート葉書の回答者は, 72人(回収率=18%)であった. 健診票から, 歯間部清掃器具の使用割合, 定期的歯科受診割合, たばこと歯周病の関連について知っている...

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Published in口腔衛生学会雑誌 Vol. 53; no. 5; pp. 622 - 623
Main Authors 近藤浩一, 小川孝二, 柏木伸一郎, 三島公彦, 鎮守信弘, 古賀勉, 寺田壮平, 晴佐久悟, 劉中憲, 筒井昭仁, 埴岡隆, 中山惠美子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本口腔衛生学会 30.10.2003
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ISSN0023-2831

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Summary:福岡市歯科医師会は, 受診者のかかりつけ歯科医の定着と40歳節目健診の普及, 定着化を目指し, そのための要因を調査, 検討した. 方法は, 平成14年9月1日~平成15年3月31日間の健診受診者を対象とし, 健診時に使用された健診票と受診後のアンケート葉書から情報を入手し, その集計, 分析を行った. 調査期間中の健診受診者数は, 401人(福岡市40歳人口比=2.3%)であり, 健診票の回収率は, 100%であった. また, アンケート葉書の回答者は, 72人(回収率=18%)であった. 健診票から, 歯間部清掃器具の使用割合, 定期的歯科受診割合, たばこと歯周病の関連について知っている者の割合は, それぞれ, 54, 47, 43%であり, 節目健診情報の入手先は歯科医院が最も多いことがわかった. また, 歯周の状況については, CPI:3以上の者が44%であり, 受診時には, フロスの指導41%, 歯間ブラシの指導51%を含み, 93%の者に対して歯磨き指導が行われていたことがわかった. アンケート葉書の調査では, 受診者全員が満足したと回答し, 定期歯科受診の希望者割合も94%と高率であった. 満足した内容は, 指導についてが最も高率で51%であった. 今後, 40歳節目健診をより普及し, 受診者のかかりつけ歯科医の定着化を目指すには, 歯科医院による積極的な情報提供を行い, 健康教育を重視した健診を実施すべきであると考えられた.
ISSN:0023-2831