足部潰瘍に対するレーザー治療

末梢神経障害や循環障害などによっておこる足部難治性潰瘍に対する保存的治療法(局所創処置, 薬浴, 感染防止のための抗生剤投与, 末梢動脈拡張剤の使用)に併施するレーザー治療の有用性について検討した. 使用している器械は米国レーザーソニックス社製の金蒸気発生装置と同社のNd-YAGレーザーモデル6000である. 使用法は大きさ2.0×2.0の潰瘍に対し照射間隔は週1~2回とし, 金蒸気レーザーでは出力0.3W, 照射時間15分, エネルギー量100J. とし, YAGでは0.8W, 5分, 100J. としている. 対象は(1)糖尿病性壊疽7例, (2)手術後の下肢潰瘍4例, (3)A. S....

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Published in日本レーザー医学会誌 Vol. 13; no. 2; pp. 75 - 76
Main Authors 西純雄, 江尻通麿, 佐竹信祐, 林悟
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本レーザー医学会 01.06.1992
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Summary:末梢神経障害や循環障害などによっておこる足部難治性潰瘍に対する保存的治療法(局所創処置, 薬浴, 感染防止のための抗生剤投与, 末梢動脈拡張剤の使用)に併施するレーザー治療の有用性について検討した. 使用している器械は米国レーザーソニックス社製の金蒸気発生装置と同社のNd-YAGレーザーモデル6000である. 使用法は大きさ2.0×2.0の潰瘍に対し照射間隔は週1~2回とし, 金蒸気レーザーでは出力0.3W, 照射時間15分, エネルギー量100J. とし, YAGでは0.8W, 5分, 100J. としている. 対象は(1)糖尿病性壊疽7例, (2)手術後の下肢潰瘍4例, (3)A. S. 0. による足部潰瘍2例, (4)麻痺足にみられた熱傷潰瘍1例など総計14例である. 照射回数は多くは3~10回で, 多発・再発潰瘍例ではそれ以上となり治療期間が遷延したものもある.
ISSN:0288-6200