画像処理による気管支病変の輪郭抽出および輪郭強調の試み

〔目的〕気管支ビデオ内視鏡の登場により, 気管支内視鏡の画像情報をディジタル化し, 様々な画像処理をおこなえるようになった. 内視鏡画像を微分する画像処理をおこなうことで, 色や明るさの変化する点を抽出できる. 画像の輪郭抽出に広く用いられているラプラシアン変換の条件を変えることでより良く輪郭を抽出し, 粘膜病変の診断の一助になるか検討した. 〔対象・方法〕肺癌や気管支アミロイドーシスによる隆起性気管支病変や粘膜病変を有する患者を対象とした. 画像処理用のプログラムを自作し, 種々のラプラシアン変換用のオペレーター(計算の核)を作成した. 気管支病変の表面のビットパターンをよく抽出するオペレー...

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Published in気管支学 Vol. 16; no. 3; p. 232
Main Authors 小倉滋明, 浜本浩英, 石田卓, 蒲池匡文, 花田太郎, 牧野裕樹, 山崎浩一, 竹川宏典, 須甲憲明, 渡部直巳, 鈴木潤一, 川上義和
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本気管支学会 01.05.1994
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ISSN0287-2137

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Summary:〔目的〕気管支ビデオ内視鏡の登場により, 気管支内視鏡の画像情報をディジタル化し, 様々な画像処理をおこなえるようになった. 内視鏡画像を微分する画像処理をおこなうことで, 色や明るさの変化する点を抽出できる. 画像の輪郭抽出に広く用いられているラプラシアン変換の条件を変えることでより良く輪郭を抽出し, 粘膜病変の診断の一助になるか検討した. 〔対象・方法〕肺癌や気管支アミロイドーシスによる隆起性気管支病変や粘膜病変を有する患者を対象とした. 画像処理用のプログラムを自作し, 種々のラプラシアン変換用のオペレーター(計算の核)を作成した. 気管支病変の表面のビットパターンをよく抽出するオペレーターを検討した. 〔結果〕ラプラシアン変換用の独自のオペレーターを利用した画像処理画面は隆起性病変のピットパターンを良く抽出した. 画像処理をおこなうことにより, 粘膜内毛細血管の分布及び気管支の縦縞の描出に優れていたが, 画像の鮮明さはやや劣った.
ISSN:0287-2137