PAGリポ蛋白分画におけるIDLの同定とミッドバンドの成因の検討

【目的】ポリアクリルアミドゲルディスク電気泳動法による血清リポタンパク分画(Lp-DISK)において, Lp(a)がミッドバンドとして出現することは既に示したが1), Lp(a)と同様の位置に出現すると思われるIDLとの判別や, 糖化LDLおよび酸化LDL等の変性LDLとミッドバンドの関連はまだ不明な点が多い. 今回我々はイムノブロット法によるIDLの同定と, 糖化を始めとし, 種々の方法で血清処理を行い, ミッドバンドの成因について検討を行ったので報告する. 【試料および方法】(1)IDLの確認 当ラボラトリーにアポEフェノタイプ検査依頼があり, E2/2と判定された血清と自治医大大宮医療セ...

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Published in生物物理化学 Vol. 37; no. 5; p. 271
Main Authors 実方和宏, 会田尚之, 渡辺正一, 堀内賢治, 久保野勝男, 塚田裕, 櫻林郁之介
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本電気泳動学会 01.10.1993
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ISSN0031-9082

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Summary:【目的】ポリアクリルアミドゲルディスク電気泳動法による血清リポタンパク分画(Lp-DISK)において, Lp(a)がミッドバンドとして出現することは既に示したが1), Lp(a)と同様の位置に出現すると思われるIDLとの判別や, 糖化LDLおよび酸化LDL等の変性LDLとミッドバンドの関連はまだ不明な点が多い. 今回我々はイムノブロット法によるIDLの同定と, 糖化を始めとし, 種々の方法で血清処理を行い, ミッドバンドの成因について検討を行ったので報告する. 【試料および方法】(1)IDLの確認 当ラボラトリーにアポEフェノタイプ検査依頼があり, E2/2と判定された血清と自治医大大宮医療センターにおいて, III型高脂血症と確定診断された患者血清を用いた. 既報の方法1)に基づき, LP-DlSKのアポB, アポE抗体によるイムノブロットを行った. (2)血清処理 Lp-DISK正常の新鮮血清にグルコース:1000mg/dl3時間~12日間, EDTA2Na:1mg/dl24時間, ヘキソキナーゼ:9U/ml24時間, SOD:10U/ml24時間, 硫酸銅:100μM72時間となるようにそれぞれ添加, 37℃でインキュベートした.
ISSN:0031-9082