PBSCTにて完全寛解に至ったlow grade NHLの1症例
症例は34歳の女性, 平成4年12月感冒様症状のため近医受診し末梢血リンパ球増多(WBC16,500/μl, lym59%)を指摘, 当科紹介された. 入院時右頸部・両鼠径部のリンパ節腫脹を認め, 生検の結果Non hodgikins lymphoma, follicular small cleaved cell, B cell typeと診断, 骨髄浸潤も認めclinical stage IVであった. CHOP療法6コース施行し部分寛解, 経過観察としていたが再びリンパ節腫脹が出現し再入院, 平成6年8月よりVIP療法4コース及びENAP療法1コース施行した. リンパ節腫脹はほぼ消失したが...
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Published in | 日本輸血学会雑誌 Vol. 41; no. 6; p. 640 |
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Main Authors | , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本輸血学会
01.12.1995
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ISSN | 0546-1448 |
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Summary: | 症例は34歳の女性, 平成4年12月感冒様症状のため近医受診し末梢血リンパ球増多(WBC16,500/μl, lym59%)を指摘, 当科紹介された. 入院時右頸部・両鼠径部のリンパ節腫脹を認め, 生検の結果Non hodgikins lymphoma, follicular small cleaved cell, B cell typeと診断, 骨髄浸潤も認めclinical stage IVであった. CHOP療法6コース施行し部分寛解, 経過観察としていたが再びリンパ節腫脹が出現し再入院, 平成6年8月よりVIP療法4コース及びENAP療法1コース施行した. リンパ節腫脹はほぼ消失したが骨髄生検にて腫瘍残存があり部分寛解と診断, この間に回収した末梢血幹細胞による移植を併用し超大量化学療法を施行した. 移植後完全寛解に至り, 現在経過観察中である. 本症例のようないわゆるlow grade NHLは, 通常の治療による治癒の可能性は低く, 超大量化学療法を含めた治療を行うことにより予後の改善が期待されると考えられた. |
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ISSN: | 0546-1448 |