内旋・尖足歩行に対するツイスターの使用経験

脳性麻痺児などに見られる下肢の内旋変形に対し, 骨盤帯と足部をゴムひも鋼索入りコイルばねで連結したツイスターを使用し, 股関節の内旋変形を矯正することがある. しかし, 痙性や拘縮の著しい場合には膝から下にしか働かず, 股関節の内旋変形に対して十分な効果が得られず, また装着により腰仙椎の前彎を増強, 悪化させることがある, 日常的に装着するのが難しい, 等の問題があり, 処方は稀である. 今回我々は, 歩行能力・移動能力の低下を主訴に, 機能訓練目的で紹介を受けた, 家族性痙性対麻痺, 成人痙直型脳性麻痺, 脊髄小脳変性症, ダウン症候群等でみられた内旋・尖足歩行の患者に対し, 新たにネオプ...

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Published inリハビリテーション医学 Vol. 37; no. 4; p. 248
Main Authors 勝山真介, 森本昌延, 金田浩治
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本リハビリテーション医学会 18.04.2000
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Summary:脳性麻痺児などに見られる下肢の内旋変形に対し, 骨盤帯と足部をゴムひも鋼索入りコイルばねで連結したツイスターを使用し, 股関節の内旋変形を矯正することがある. しかし, 痙性や拘縮の著しい場合には膝から下にしか働かず, 股関節の内旋変形に対して十分な効果が得られず, また装着により腰仙椎の前彎を増強, 悪化させることがある, 日常的に装着するのが難しい, 等の問題があり, 処方は稀である. 今回我々は, 歩行能力・移動能力の低下を主訴に, 機能訓練目的で紹介を受けた, 家族性痙性対麻痺, 成人痙直型脳性麻痺, 脊髄小脳変性症, ダウン症候群等でみられた内旋・尖足歩行の患者に対し, 新たにネオプレーン素材のツイスターを自作, 使用し, 知見を得たので報告する.
ISSN:0034-351X