脈動性水流装置の水圧が歯肉の物理的性質に及ぼす影響 (4)冷・温水およびアドレナリン, アセチルコリン刺激による脈波の変動

Water Pikの水圧がイヌの歯肉の脈波および血流量に及ぼす効果をインピーダンスフレチスグラフを用いて検討した結果はダイヤルナンバー5が歯肉脈波の経時的変化にもっとも著しい乱れを示すことを明らかにした. 今回は温度的および化学的刺激を歯肉に与え, 歯肉の血液循環の実態を検討したいために綿球に冷水(0℃), 温水(60℃), ノルアドレナリンおよび塩化アセチルコリンを十分に浸し前回の実験と同じ部位に30秒間塗布して歯肉の脈波変化を検討した. 結果は冷水, 温水による脈波の振幅の大きさの変化は認められなかった. しかし重拍隆起にはやや乱れが認められた. またノルアドレナリンおよび塩化アセチルコリ...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in日本歯周病学会会誌 Vol. 20; no. 3; p. 291
Main Authors 黄安石, 池田克己, 高野和明, 西村司郎, 市岡昶
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本歯周病学会 01.09.1978
Online AccessGet full text
ISSN0385-0110

Cover

More Information
Summary:Water Pikの水圧がイヌの歯肉の脈波および血流量に及ぼす効果をインピーダンスフレチスグラフを用いて検討した結果はダイヤルナンバー5が歯肉脈波の経時的変化にもっとも著しい乱れを示すことを明らかにした. 今回は温度的および化学的刺激を歯肉に与え, 歯肉の血液循環の実態を検討したいために綿球に冷水(0℃), 温水(60℃), ノルアドレナリンおよび塩化アセチルコリンを十分に浸し前回の実験と同じ部位に30秒間塗布して歯肉の脈波変化を検討した. 結果は冷水, 温水による脈波の振幅の大きさの変化は認められなかった. しかし重拍隆起にはやや乱れが認められた. またノルアドレナリンおよび塩化アセチルコリンでは, 脈波の振幅の大きさに変化が認められた, 一方ノルアドレナリンおよび塩化アセチルコリンを静脈内から投与すると, 心電図に異常が現われてくるとともに歯肉の脈波もかなりの影響を受けることがわかった.
ISSN:0385-0110