血小板製剤(PC-HLA, CMV(-))の供給現状について

PC-HLA適応患者では, 過去4年間で新規の適応患者は年間3~4症例発生していた. しかし, 今年になって新規の適応患者は, 1例も認められていない. 白血球除去フィルターの普及, 成分由来の血小板製剤の使用により適応患者数は減っているものと考えられた. CMV(-)は過去3年間に5例の供給を行った. 骨髄移植対象患者でのCMV陽性率は, 約90%であったが, CMV陽性例中には骨髄移植前に原疾患の治療に伴い輸血を受け, CMV抗体が陽転したと考えられる症例が存在した. 今後は, 骨髄移植の対象となる原疾患発症時よりCMV(-)の製剤が必要と考えられた....

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in日本輸血学会雑誌 Vol. 38; no. 6; p. 879
Main Authors 伊藤八重子, 田中秀則, 藤村邦子, 伊藤圭一, 平川和也, 藤井康彦, 大庭雄三
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本輸血学会 01.12.1992
Online AccessGet full text
ISSN0546-1448

Cover

More Information
Summary:PC-HLA適応患者では, 過去4年間で新規の適応患者は年間3~4症例発生していた. しかし, 今年になって新規の適応患者は, 1例も認められていない. 白血球除去フィルターの普及, 成分由来の血小板製剤の使用により適応患者数は減っているものと考えられた. CMV(-)は過去3年間に5例の供給を行った. 骨髄移植対象患者でのCMV陽性率は, 約90%であったが, CMV陽性例中には骨髄移植前に原疾患の治療に伴い輸血を受け, CMV抗体が陽転したと考えられる症例が存在した. 今後は, 骨髄移植の対象となる原疾患発症時よりCMV(-)の製剤が必要と考えられた.
ISSN:0546-1448