stand-by CPB systemの院外心停止症例への応用ならびに経験

当施設では以前から人工心肺(CPB)を心肺脳蘇生に応用し, 本学会でも, その有用性に関する実験的検討と臨床例について報告してきた. <救急車内CPBへの応用>当施設のstand-by CPB systemは, 従来のものからhard wearの充実に合わせ更に改良を加え, 人工肺にクラレ社製膜型人工肺MENOX(R)(AL-4000)を用いた小型, 低容量(500ml)のシステムとした. <症例>今回, 他院での術中心停止症例において, 上記の小型, 低容量のstand-by CPB systemを高規格救急車に積み込み, 体外循環を行いながら当院に搬入した症例を経験...

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Published in蘇生 Vol. 11; p. 57
Main Authors 伊藤靖, 金子正光, 今泉均, 吉田正志, 坂野晶司, 武田清剛, 森和久, 奈良理, 東海林哲郎, 浅井康文
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本蘇生学会 01.04.1993
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Summary:当施設では以前から人工心肺(CPB)を心肺脳蘇生に応用し, 本学会でも, その有用性に関する実験的検討と臨床例について報告してきた. <救急車内CPBへの応用>当施設のstand-by CPB systemは, 従来のものからhard wearの充実に合わせ更に改良を加え, 人工肺にクラレ社製膜型人工肺MENOX(R)(AL-4000)を用いた小型, 低容量(500ml)のシステムとした. <症例>今回, 他院での術中心停止症例において, 上記の小型, 低容量のstand-by CPB systemを高規格救急車に積み込み, 体外循環を行いながら当院に搬入した症例を経験した. <まとめ>高規格救急車内での本法の施行は, 救急車内のスペース, 電源の確保, 搬送途中の体外循環管理のいずれにおいても特に大きな問題がなく, 院外心停止症例における心肺脳蘇生法として新たな可能性を有する方法であると思われたので, 改良を加えたstand-by CPB systemとともに報告する.
ISSN:0288-4348