脳卒中患者の動向

一般病院の在院日数の短縮化により, リハビリ専門病院への紹介時期等について, 今回, 最近2年間に一定期間リハビリ治療を行い退院した脳卒中患者の動向について検討し報告した. 「対象」174例(男性92名, 女性82名), 疾病分類(脳出血108例, 脳梗塞59例, クモ膜下出血7例), 平均年齢64.3±12.2歳. 「結果・考察」発病から当院入院までの期間は, 1か月以内65例, 2か月以内56例, 3か月以内25例, 3か月以上28例であった. 治療効果の期待できる期間に8割以上が紹介されてきている. しかし一般に脳卒中患者はかかりつけ診療所から救急病院や脳外科病院に紹介され, リハビリに...

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Published inリハビリテーション医学 Vol. 35; no. 3; p. 187
Main Authors 今村義典, 末永英文, 戸田ゆみ子, 仲嶺時雄, 宮良長和, 山崎富浩
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本リハビリテーション医学会 18.03.1998
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ISSN0034-351X

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Summary:一般病院の在院日数の短縮化により, リハビリ専門病院への紹介時期等について, 今回, 最近2年間に一定期間リハビリ治療を行い退院した脳卒中患者の動向について検討し報告した. 「対象」174例(男性92名, 女性82名), 疾病分類(脳出血108例, 脳梗塞59例, クモ膜下出血7例), 平均年齢64.3±12.2歳. 「結果・考察」発病から当院入院までの期間は, 1か月以内65例, 2か月以内56例, 3か月以内25例, 3か月以上28例であった. 治療効果の期待できる期間に8割以上が紹介されてきている. しかし一般に脳卒中患者はかかりつけ診療所から救急病院や脳外科病院に紹介され, リハビリに関してはあまり病診連携はない. 今回の全例は病病連携による紹介であった. また, 発病から入院までの期間については脳出血に比べて脳梗塞が短くなっていた. リハビリ病院の在院日数は早期リハビリの治療的効果以外の他の要因の関与が大きいことが今後の問題である.
ISSN:0034-351X