当院における訪問リハビリテーションステーションの現況

「目的」当院では, 1市4町3村を対象にした訪問リハビリテーション(以下, リハ)ステーションを併設して活動してきた. これまでの現状と問題点を地域リハの観点から検討し報告する. 「対象」訪問リハステーションの開設時, 平成9年6月1日~12月の6ヵ月の登録者, 31名(男20, 女10名, 平均年齢73.0歳). 「結果」訪問リハの月の延べ訪問回数は3月に74回となり, 訪問看護との割合はほぼ1:2となり, リハのニーズが高いことを知った. 基礎疾患には脳血管障害と片麻痺を伴っていた. 「結語」訪問リハの内容は, 症状観察とROM訓練と基本動作訓練が主である. 維持的リハのために極めて有用で...

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Published inリハビリテーション医学 Vol. 35; no. 12; pp. 1047 - 1048
Main Authors 後藤義朗, 川上篤美, 宮崎悦
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本リハビリテーション医学会 18.12.1998
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Summary:「目的」当院では, 1市4町3村を対象にした訪問リハビリテーション(以下, リハ)ステーションを併設して活動してきた. これまでの現状と問題点を地域リハの観点から検討し報告する. 「対象」訪問リハステーションの開設時, 平成9年6月1日~12月の6ヵ月の登録者, 31名(男20, 女10名, 平均年齢73.0歳). 「結果」訪問リハの月の延べ訪問回数は3月に74回となり, 訪問看護との割合はほぼ1:2となり, リハのニーズが高いことを知った. 基礎疾患には脳血管障害と片麻痺を伴っていた. 「結語」訪問リハの内容は, 症状観察とROM訓練と基本動作訓練が主である. 維持的リハのために極めて有用であった. 地域での問題点は, (1)利用者宅へ向かうのに所要時間が長いこと, 特に冬は雪の影響が大きい. (2)自治体により, リハ患者へのサービスの程度が異なるために訪問の需要に差違をみたこと. (3)介護保険の導入も控え, 地域での医療・福祉・保健のネットワーク構築が望まれる. この点においても訪問リハステーションの活動が重要である.
ISSN:0034-351X