教職員の在職中死亡の現状

教職員の在職中死亡について検討した. N市教職員(男性5,030人, 女性4,897人, 平成9年度現在)を対象に昭和62年度から平成9年度までの過去11年間にわたる在職中死亡データを整理し分析した. 死因は, 死亡診断書, 家族, 校長等よりの経過報告書と聞き取り調査に基づき確定した. 比較のため平成4年度全国地方公務員の死亡率(地方公務員月報平成6年1月号)を用いた. 教職員の在職中死亡率は, 男性で10万人対146.1人, 女性で10万人対51.6人と男性のほうが高く, 全国地方公務員に比べるとやや低かった. 死因は悪性新生物の割合が高いという特徴を示した. 男性の死亡率は, 昭和62年...

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Published in産業衛生学雑誌 Vol. 42; no. 2; p. 78
Main Authors 竹内清美, 渡邊美寿津, 坪井宏仁, 古井景, 堀沢六郎, 小林章雄
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本産業衛生学会 20.03.2000
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Summary:教職員の在職中死亡について検討した. N市教職員(男性5,030人, 女性4,897人, 平成9年度現在)を対象に昭和62年度から平成9年度までの過去11年間にわたる在職中死亡データを整理し分析した. 死因は, 死亡診断書, 家族, 校長等よりの経過報告書と聞き取り調査に基づき確定した. 比較のため平成4年度全国地方公務員の死亡率(地方公務員月報平成6年1月号)を用いた. 教職員の在職中死亡率は, 男性で10万人対146.1人, 女性で10万人対51.6人と男性のほうが高く, 全国地方公務員に比べるとやや低かった. 死因は悪性新生物の割合が高いという特徴を示した. 男性の死亡率は, 昭和62年度から平成9年度の経年で大きな改善が認められるが, 教頭では変化がみられなかった. 年齢を補正した男性の標準化死亡比では, 基準を1.0とすると, 高校教諭が最も高く1.27,次いで教頭が1.15,小学校・中学校教諭で0.95,校長で0.82であった.
ISSN:1341-0725
1349-533X