気道異物の7例

気道異物7例を経験したので, その治療法について報告する. 〔症例〕(1)74歳男性. えんどう豆を誤嚥. 右上幹入口部にあり, 気管支鏡下に摘出. (2)17歳女性. 歯科治療中にリーマを誤嚥. 気管に刺さっており, 気管支鏡下に摘出. (3)42歳男性. 雑煮の食事中窒息. 用指的に喉頭の餅を除去. 気管支鏡下に右中間幹~末梢気管支の餅の小片を吸引除去. (4)17歳女性. えんどう豆を誤嚥. 左主幹にあり, 気管支鏡下に摘出. (5)36歳男性. 針を誤嚥. 左B^9 aにあり, 気管支鏡下に摘出. (6)62歳女性. 大根おろしを摂取後咳出現. 右下幹の大根の皮を気管支鏡下に摘出. (...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in気管支学 Vol. 16; no. 3; p. 291
Main Authors 美崎幸平, 足立匡司, 岩井一也, 福間英記, 山下健三, 川口英人, 安場広高, 住友伸一, 加藤幹夫
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本気管支学会 01.05.1994
Online AccessGet full text

Cover

Loading…
More Information
Summary:気道異物7例を経験したので, その治療法について報告する. 〔症例〕(1)74歳男性. えんどう豆を誤嚥. 右上幹入口部にあり, 気管支鏡下に摘出. (2)17歳女性. 歯科治療中にリーマを誤嚥. 気管に刺さっており, 気管支鏡下に摘出. (3)42歳男性. 雑煮の食事中窒息. 用指的に喉頭の餅を除去. 気管支鏡下に右中間幹~末梢気管支の餅の小片を吸引除去. (4)17歳女性. えんどう豆を誤嚥. 左主幹にあり, 気管支鏡下に摘出. (5)36歳男性. 針を誤嚥. 左B^9 aにあり, 気管支鏡下に摘出. (6)62歳女性. 大根おろしを摂取後咳出現. 右下幹の大根の皮を気管支鏡下に摘出. (7)7歳女児. 肺炎のため小児科に入院. 日頃ものを口にくわえる癖があったことから, 気道異物を疑い, 全身麻酔下で気管支鏡検査を施行したところ, 右中間幹に肉芽に覆われたボールペンのキャップを認め, 気管支鏡下に摘出を試みたが出来ず, 開胸し, キャップを摘出した. (3)以外, 気管内挿管施行した. (1), (2), (5)には鰐口型生検鉗子, (4), (6)には針付生検鉗子を使用した. 全例経過良好であった. 〔まとめ〕気道異物に対して気管支鏡下の摘出は有効な方法である. 喉頭異物-餅-には用指異物除去法が有効であった. 異物によっては声門損傷等を防ぐため気管内挿管が望ましい. 1例は気管支鏡下に摘出出来ず, 開胸し, 摘出した.
ISSN:0287-2137