携帯型気管支ファイバースコープの有用性

気管支ファイバースコープは電子内視鏡を中心に診断の面では, 進歩が著しい. 一方, 気道内の処置具としては, ベッドサイドでの軽便性や救急処置の対処において必ずしも十分に対応できていない. そこで, 今回, 携帯型気管支スコープについて, その処置具としての多目的な有用性について検討した. 携帯型気管支スコープ(FB-15BS, 18BS, PENTAX)を用いて, ベッドサイドでの喀痰の吸引と観察を容易に施行しえた. その他に, 気管内挿管時のガイド, 気道腫瘍の患者の緊急観察, 喀血患者の迅速な気道確保, 従来型気管支スコープとの同時使用, 診療所への出張検査治療など多岐にわたりその有用性...

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Published in気管支学 Vol. 21; no. 7; p. 506
Main Authors 原政樹, 松崎泰憲, 枝川正雄, 前田正幸, 清水哲哉, 市成秀樹, 中村都英, 関屋亮, 鬼塚敏男
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本気管支学会 25.11.1999
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ISSN0287-2137

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Summary:気管支ファイバースコープは電子内視鏡を中心に診断の面では, 進歩が著しい. 一方, 気道内の処置具としては, ベッドサイドでの軽便性や救急処置の対処において必ずしも十分に対応できていない. そこで, 今回, 携帯型気管支スコープについて, その処置具としての多目的な有用性について検討した. 携帯型気管支スコープ(FB-15BS, 18BS, PENTAX)を用いて, ベッドサイドでの喀痰の吸引と観察を容易に施行しえた. その他に, 気管内挿管時のガイド, 気道腫瘍の患者の緊急観察, 喀血患者の迅速な気道確保, 従来型気管支スコープとの同時使用, 診療所への出張検査治療など多岐にわたりその有用性が認められた. 携帯型気管支スコープは(1)軽量丈夫で機動的(光源装置とコードがない), (2)使用しやすく機能的(太い吸引(鉗子)口と細いファイバーの外径)など処置具としての条件を具備していた.
ISSN:0287-2137