関節リウマチと大腿骨頭壊死症に対する同一機種セメントレス人工股関節の10年固定性とポリエチレン摩耗―前向き比較研究

【目的】同一のセメントレス人工股関節置換術(THA)のX線学的10年固定性とポリエチレン摩耗が関節リウマチ(RA)と大腿骨頭壌死(ION)で差があるか否かを明らかにする. 【対象と方法】1992~2000年のTHAで, Biomet社製Mallory-Head型を用いたRA 16股(年齢50歳, 観察10年), ION 16股(55歳, 10年)を対象とした. カップX線学的不安定性は, 2mm幅以上の骨透亮線の存在と4mm以上の移動とした. ステムは, 3年以上の進行性沈下とポーラス面の骨透亮線とした. ポリエチレンの線摩耗率も計測した. 【結果】両群の全例でカップ, ステム共に固着性良好で...

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Published in整形外科と災害外科 Vol. 59; no. 2; p. 381
Main Authors 大西英生, 宇都宮啓, 田中伸哉, 内田宗志, 藤井裕士, 中村利孝, 鶴上浩, 岡部聡
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 西日本整形・災害外科学会 25.03.2010
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ISSN0037-1033

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Summary:【目的】同一のセメントレス人工股関節置換術(THA)のX線学的10年固定性とポリエチレン摩耗が関節リウマチ(RA)と大腿骨頭壌死(ION)で差があるか否かを明らかにする. 【対象と方法】1992~2000年のTHAで, Biomet社製Mallory-Head型を用いたRA 16股(年齢50歳, 観察10年), ION 16股(55歳, 10年)を対象とした. カップX線学的不安定性は, 2mm幅以上の骨透亮線の存在と4mm以上の移動とした. ステムは, 3年以上の進行性沈下とポーラス面の骨透亮線とした. ポリエチレンの線摩耗率も計測した. 【結果】両群の全例でカップ, ステム共に固着性良好であった. 線摩耗率は, RAで0.126mm/年, IONで0.134であり, 差がなかった. 【結論】Mallory-Head型THAは, RA, ION共に10年の固着性は差がなく良好である. ポリエチレン摩耗率は両群で差がない.
ISSN:0037-1033