脳血流速度の非侵襲的測定法:超音波ドプラ法とMRI法との対比
はじめに 脳病変の機能的病変の診断法としては, 脳血流SPECT(single photon emission computed tomography), ポジトロン断層撮像法(PET:positron emission tomography), および超音波ドプラ法が知られている. 脳血流SPECTは脳血流の画像診断が可能であり, PETは脳循環・代謝の定量的評価を可能にした. 超音波ドプラ法は, 脳血流速度を測定することで機能的病変を診断することが可能になる. 近年では, MRIによっても, 脳血流速度や脳血流量の測定が可能になった22). 磁気共鳴現像による血流測定は, MRIが脳の器質...
Saved in:
Published in | Neurosonology Vol. 12; no. 1; pp. 1 - 6 |
---|---|
Main Authors | , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本脳神経超音波学会
28.02.1999
|
Online Access | Get full text |
ISSN | 0917-074X |
Cover
Summary: | はじめに 脳病変の機能的病変の診断法としては, 脳血流SPECT(single photon emission computed tomography), ポジトロン断層撮像法(PET:positron emission tomography), および超音波ドプラ法が知られている. 脳血流SPECTは脳血流の画像診断が可能であり, PETは脳循環・代謝の定量的評価を可能にした. 超音波ドプラ法は, 脳血流速度を測定することで機能的病変を診断することが可能になる. 近年では, MRIによっても, 脳血流速度や脳血流量の測定が可能になった22). 磁気共鳴現像による血流測定は, MRIが脳の器質的病変の診断法として確立する以前から研究されてきた課題である12). その後, MRIが脳の器質的病変の臨床検査法として確立してからもMRIによる血流測定の研究が継続されている16,23,29). 今回著者らは, 総頸動脈の血流速度の測定を超音波ドプラ法の1つである超音波定量的血流量測定装置(QFM:ultrasonic quantitative flow measurement system)とMRI検査の両検査法を同一の日に実施し, MRIによる総頸動脈の血流速度とQFMによる総頸動脈血流速度とを対比し, MRI法で測定した総頸動脈血流速度測定値が臨床応用可能かを検討する目的で今回の研究を実施した. |
---|---|
ISSN: | 0917-074X |