頻回献血者の各種血液検査値についての統計的検討
目的:安全で高品質な血液製剤の確保には献血者の選択が重要であり, 健康な献血者が求められる. 献血者の健康管理の一環として生化学検査を実施しているが, その結果の分析を通してより適切な健康管理を行う必要がある. 方法:過去4年間に40ml又は成分献血を行った延べ172,696名のウイルス感染症検査陰性献血者のうち, 10回以上献血した1,097名を性別・年代別に分け784名を抽出した. 検査項目はALT,AST, γ-GTP, コレステロール, 総蛋白, アルブミン, アルブミン対グロブリン比である. これに対して, 分散分析(二元), 判別分析および因子分析等の多変量解析を行った. 結果と考...
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Published in | 日本輸血学会雑誌 Vol. 45; no. 6; p. 950 |
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Main Authors | , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本輸血学会
01.12.1999
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ISSN | 0546-1448 |
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Summary: | 目的:安全で高品質な血液製剤の確保には献血者の選択が重要であり, 健康な献血者が求められる. 献血者の健康管理の一環として生化学検査を実施しているが, その結果の分析を通してより適切な健康管理を行う必要がある. 方法:過去4年間に40ml又は成分献血を行った延べ172,696名のウイルス感染症検査陰性献血者のうち, 10回以上献血した1,097名を性別・年代別に分け784名を抽出した. 検査項目はALT,AST, γ-GTP, コレステロール, 総蛋白, アルブミン, アルブミン対グロブリン比である. これに対して, 分散分析(二元), 判別分析および因子分析等の多変量解析を行った. 結果と考察:分散分析では項目によっては個体差の寄与率が大きかった. また判別分析では年代間に差がみられ, 因子分析では各項目はおおむね3因子にまとめられた. 今後, より多い献血者についての各項目の分析を進めて, 本研究の妥当性を立証したい. |
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ISSN: | 0546-1448 |