血液センターでの血小板数測定時の問題点

成分由来の血小板製剤を製品化する際, バッグ毎に総血小板数を確認し, 製品単位を決定する. 所内の血算機器は, 製剤課K1000, 採血課KX21であり, 機種間に測定時の差を認めた. 血小板濃度で200万まで直線性があるとされるセルダイン3200を試用する機会を得たので, この3機種間の測定データを検討し, 測定時の問題点について検討した. 異機種が存在する場合, 血小板数の正しい値はどれかが問題となるが, 各機種とも精度管理が実施されており, 直線性, 再現性も許容範囲内であれば, どの機種の数値に合致させるのかが重要な問題となる. また, CD3200を血小板数のリファレンスとすると,...

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Published in日本輸血学会雑誌 Vol. 46; no. 3; p. 336
Main Authors 阿部真, 吉田斉, 寺田亨, 大里則子, 川上敬三
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本輸血学会 01.06.2000
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ISSN0546-1448

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Summary:成分由来の血小板製剤を製品化する際, バッグ毎に総血小板数を確認し, 製品単位を決定する. 所内の血算機器は, 製剤課K1000, 採血課KX21であり, 機種間に測定時の差を認めた. 血小板濃度で200万まで直線性があるとされるセルダイン3200を試用する機会を得たので, この3機種間の測定データを検討し, 測定時の問題点について検討した. 異機種が存在する場合, 血小板数の正しい値はどれかが問題となるが, 各機種とも精度管理が実施されており, 直線性, 再現性も許容範囲内であれば, どの機種の数値に合致させるのかが重要な問題となる. また, CD3200を血小板数のリファレンスとすると, 現在の補正係数は1.19となり, 従来の係数1.09では36.5%であった15単位以上の比率が46.0%へ上昇する結果となった. 今後, 機種依存の補正係数についても, 再検討する必要があることを指摘し, 今回のまとめとする.
ISSN:0546-1448