閉塞性脳血管障害患者に対する血行再建術前後の頸動脈超音波, SPECT, 高次脳機能所見
脳主幹動脈の閉塞性病変に対する血行再建術は脳梗塞再発予防のみならず, 血管性痴呆に代表される機能的障害に対する治療法の可能性も考えられる. 今回我々は血行再建術前後に高次脳機能検査, および超音波検査を行い, 手術の有効性と超音波検査の有用性について検討した. 対象および方法 当施設では1993年1月より1999年12月までに31例に血行再建術を施行しており, 術前後に高次脳機能評価をおこなっている. 1996年からは超音波検査(Bモード法, カラードプラ法)も術前後にルーチンに行ってきた. 今回対象としたのは31症例のうち, 術前後に高次脳機能検査およびSPECT, 超音波検査が行えていた1...
Saved in:
Published in | Neurosonology Vol. 14; no. 3/4; pp. 95 - 99 |
---|---|
Main Authors | , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本脳神経超音波学会
15.12.2001
|
Online Access | Get full text |
ISSN | 0917-074X |
Cover
Summary: | 脳主幹動脈の閉塞性病変に対する血行再建術は脳梗塞再発予防のみならず, 血管性痴呆に代表される機能的障害に対する治療法の可能性も考えられる. 今回我々は血行再建術前後に高次脳機能検査, および超音波検査を行い, 手術の有効性と超音波検査の有用性について検討した. 対象および方法 当施設では1993年1月より1999年12月までに31例に血行再建術を施行しており, 術前後に高次脳機能評価をおこなっている. 1996年からは超音波検査(Bモード法, カラードプラ法)も術前後にルーチンに行ってきた. 今回対象としたのは31症例のうち, 術前後に高次脳機能検査およびSPECT, 超音波検査が行えていた14例とした. 手術は内頸動脈内膜剥離術(以下CEA)7例, 浅側頭動脈-中大脳動脈吻合術(以下Bypass)7例. 性別は男性14例. 年齢は54-76歳(平均68.4±6.1歳). 症例内訳では, CEA群において痴呆症状を呈していたのは1例のみで, 頸動脈狭窄度では全例70%以上の高度狭窄であった. |
---|---|
ISSN: | 0917-074X |