体動センサーによる身体活動の測定
【目的・方法】1日の行動量を客観的に評価し, 定量化するために, 三次元の加速度を感知する体動感知型ペースメーカーのセンサーを用いて, 健常人男性10名, 脳卒中片麻痺患者2名の身体活動量を測定した. そして, ホルター心電図による心拍数, および行動記録表と比較検討した. 健常人には, 種々の歩行を中心とした課題を施行し, 体動センサーと心拍数の反応について比較した. 【結果・考察】健常人の課題施行時の心拍数と体動センサーは, 平地歩行では高い相関を認めたが, 自転車エルゴメーターや階段昇降では, 心拍数の上昇に比し, センサーの上昇は少なかった. 日中時間帯の身体活動量は, 健常人では時速...
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Published in | リハビリテーション医学 Vol. 32; no. 11; p. 782 |
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Main Authors | , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本リハビリテーション医学会
18.11.1995
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ISSN | 0034-351X |
Cover
Summary: | 【目的・方法】1日の行動量を客観的に評価し, 定量化するために, 三次元の加速度を感知する体動感知型ペースメーカーのセンサーを用いて, 健常人男性10名, 脳卒中片麻痺患者2名の身体活動量を測定した. そして, ホルター心電図による心拍数, および行動記録表と比較検討した. 健常人には, 種々の歩行を中心とした課題を施行し, 体動センサーと心拍数の反応について比較した. 【結果・考察】健常人の課題施行時の心拍数と体動センサーは, 平地歩行では高い相関を認めたが, 自転車エルゴメーターや階段昇降では, 心拍数の上昇に比し, センサーの上昇は少なかった. 日中時間帯の身体活動量は, 健常人では時速4 km歩行時, 片麻痺患者ではcomfortable walking時の運動量に換算することで数値化した. 心拍数から求めた活動量はセンサーから求めたものよりもかなり多く, 行動記録表からみると現実的でない値であった. 心拍数は, ホルター心電図から精神的緊張, 飲食などによっても上昇することも明らかとなり, 行動量の評価としては十分な配慮が必要と考えられた. 行動記録を定量的に評価する方法として, 体動センサーは有用であると思われた. |
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ISSN: | 0034-351X |