感染性心内膜炎に伴う感染性脳底動脈瘤の低体温循環停止下での弁置換との同時手術例

症例は56歳, 男性. 心筋梗塞, 脳梗塞発症後感染性心内膜炎と診断された. 治療経過中にくも膜下出血を併発. 脳血管造影で脳底動脈先端部に動脈瘤を認めた. 感染性心内膜炎(起炎菌Streptococcus bovis)による大動脈弁, 僧帽弁の逆流増大, 感染のコントロールに難渋した. 脳底動脈瘤は通常の手術が困難で低体温循環停止下の手術が必要と判断された. 心臓弁手術も必要であることから, 両者の同時手術を行った. 術後合併症を各種生じ治療に難渋したが, 患者は軽快した....

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Published in心臓 Vol. 37; no. 10; pp. 852 - 855
Main Authors 村田 升, 板垣太郎, 山本 登, 坂口 淳, 石崎律子, 阿部正幸, 西川英輔
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本心臓財団 15.10.2005
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Summary:症例は56歳, 男性. 心筋梗塞, 脳梗塞発症後感染性心内膜炎と診断された. 治療経過中にくも膜下出血を併発. 脳血管造影で脳底動脈先端部に動脈瘤を認めた. 感染性心内膜炎(起炎菌Streptococcus bovis)による大動脈弁, 僧帽弁の逆流増大, 感染のコントロールに難渋した. 脳底動脈瘤は通常の手術が困難で低体温循環停止下の手術が必要と判断された. 心臓弁手術も必要であることから, 両者の同時手術を行った. 術後合併症を各種生じ治療に難渋したが, 患者は軽快した.
ISSN:0586-4488