天然綿の充填密度の異なるIG-400Yの検討

天然綿の充填密度を変えた3種類の白血球除去フィルター(IG-400Y)を用いて白血球除去赤血球(LPRC)を調製し, 得られた製剤の質と作業性について検討した. 3種類のIG-400Yについて, それぞれ10例のLPRCを調製し比較したが, 血液がカラムを通過する時間, すなわち, 調整時間は3種類とも22~31分の範囲内でほとんど差がなく, 赤血球回収率にも有意な差は認められなかった. 白血球除去率はいずれも90%以上で, LPRCの基準を満たしているが, 3種類のIG-400Yのうち, 天然綿の充填密度を均一にしたものでは, 他のものに比べやや高く安定した傾向を示した. また, この充填密...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in日本輸血学会雑誌 Vol. 35; no. 3; p. 405
Main Authors 沖学, 豊田恭二, 北川英男, 平井見奈子, 駒居朋子, 岡崎末廣, 矢原靖司, 細井武光
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本輸血学会 01.06.1989
Online AccessGet full text

Cover

Loading…
More Information
Summary:天然綿の充填密度を変えた3種類の白血球除去フィルター(IG-400Y)を用いて白血球除去赤血球(LPRC)を調製し, 得られた製剤の質と作業性について検討した. 3種類のIG-400Yについて, それぞれ10例のLPRCを調製し比較したが, 血液がカラムを通過する時間, すなわち, 調整時間は3種類とも22~31分の範囲内でほとんど差がなく, 赤血球回収率にも有意な差は認められなかった. 白血球除去率はいずれも90%以上で, LPRCの基準を満たしているが, 3種類のIG-400Yのうち, 天然綿の充填密度を均一にしたものでは, 他のものに比べやや高く安定した傾向を示した. また, この充填密度の均一な例では, 調製時間とHt値の間に有意な相関が認められた.
ISSN:0546-1448