Nd-YAGレーザーを用いた腰椎椎間板ヘルニアの治療
<目的>腰椎椎間板ヘルニアに対する経皮的レーザー椎間板減圧術percutaneous laser disc decompression(以下PLDD)の成績を報告する. <対象と方法>対象は術後3年以上経過した, 年齢が40歳未満で, 腰下肢痛を主訴とし, 3ヵ月以上の保存療法に抵抗した, straight leg raising test(SLRテスト)が60度以下で, MRIで明らかなヘルニアを認めた単椎間症例30例である. 男性26例女性4例, 施行時の年齢は14~38歳(平均26歳), 椎間板高位はL4/5 21例, L5/S1 9例であった. 臨床評価は日本整形外科学会の判定基準(1...
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Published in | 日本レーザー医学会誌 Vol. 20; no. 3; p. 303 |
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Main Authors | , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本レーザー医学会
28.09.1999
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ISSN | 0288-6200 |
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Summary: | <目的>腰椎椎間板ヘルニアに対する経皮的レーザー椎間板減圧術percutaneous laser disc decompression(以下PLDD)の成績を報告する. <対象と方法>対象は術後3年以上経過した, 年齢が40歳未満で, 腰下肢痛を主訴とし, 3ヵ月以上の保存療法に抵抗した, straight leg raising test(SLRテスト)が60度以下で, MRIで明らかなヘルニアを認めた単椎間症例30例である. 男性26例女性4例, 施行時の年齢は14~38歳(平均26歳), 椎間板高位はL4/5 21例, L5/S1 9例であった. 臨床評価は日本整形外科学会の判定基準(15点満点, 以下スコア)で行った. 術前スコアは1~11点(平均6.7点)であった. 局麻下にX線透視下に15cmの18ゲージ針にて椎間板穿刺を行い, 針内にレーザーファイバーを挿入し, 髄核にレーザー照射し蒸散した. 術後改善の悪い症例に再度PLDDを行った. PLDDを1回のみ施行した群を1回群, PLDDを2回行い手術を要しなかった群を2回群, PLDDを2回行った後に手術を要した群を観血的手術群とした. 臨床成績はスコアを用い経時的に評価を行った. <結果>10例に再度PLDDを行った. 1回群20例, 2回群6例, 観血的治療群4例であった. 術前スコアは1回群3~11点(平均7.2点), 2回群5~11点(平均6.8点), 観血的治療群1~8点(平均4.5点)であった. 1回群の術後スコアは1ヵ月で9~14点(平均12.6点), 3ヵ月で12~15点(平均13.8点)となり, 以後症状は安定し改善は維持されていた. <結語>PLDDの成績を検討した. その有効率は83%であり, 成績は安定していた. |
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ISSN: | 0288-6200 |