脳卒中リハビリテーション対象患者の噴火避難時の動向調査
「目的」有珠山噴火の2日前に火山性地震の中, 自主避難を開始した. 移送対象は, 入院患者282名(許可病床数295床)のうち外泊や退院(23名)を除く, 143名であった. 今回, 脳卒中リハビリテーション対象患者に当時の避難手順についてアンケート調査を行ったので, その結果を報告する. 「方法」入院患者・家族を対象に郵送によるアンケート法を用いた. 「結果」脳卒中リハの対象者は165/282(58.7%)を占め, その内訳はリハ病棟:78名, 療養型:67名, 一般病棟:20名であった. 虻田町や近隣市町村の在住者は外泊(リハ関係者64/114)扱いとなった. 一次避難の搬送先は, 伊達日...
Saved in:
Published in | リハビリテーション医学 Vol. 38; no. 10; p. 855 |
---|---|
Main Authors | , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本リハビリテーション医学会
18.10.2001
|
Online Access | Get full text |
Cover
Loading…
Summary: | 「目的」有珠山噴火の2日前に火山性地震の中, 自主避難を開始した. 移送対象は, 入院患者282名(許可病床数295床)のうち外泊や退院(23名)を除く, 143名であった. 今回, 脳卒中リハビリテーション対象患者に当時の避難手順についてアンケート調査を行ったので, その結果を報告する. 「方法」入院患者・家族を対象に郵送によるアンケート法を用いた. 「結果」脳卒中リハの対象者は165/282(58.7%)を占め, その内訳はリハ病棟:78名, 療養型:67名, 一般病棟:20名であった. 虻田町や近隣市町村の在住者は外泊(リハ関係者64/114)扱いとなった. 一次避難の搬送先は, 伊達日赤病院(40/64), 洞爺温泉病院(23/32), 羊蹄グリーン病院(18/20). 選別基準は主に病棟ごとにまとめた. 二次避難の選別を容易にするために, スタッフ側の理論を優先させた. 「結論」1)外泊者は家族とともに被災者となり, 避難所に入所. 2)搬送者は車両配備の関係で, 待ち時間が延長. 3)スタッフも同行し, 介護を継続した. 4)二次避難はMSWの役割が大きかった. 5)介護保険のサービス供給変更の対応が必要であった. 6)今後の避難対策に付言したい. |
---|---|
ISSN: | 0034-351X |