歯周疾患に関する疫学的調査 (第2報)

生活環境について多くの共通性を有する工場従業員と自覚症状を有して来院した歯周病科外来患者とにおいて. 歯科の一般的診査や歯周疾患診査を行ない比較した。そのような診査を通じて, 現状を把握し. 診査法の確立. 今後のルーチン的プラークコントロール, 治療法の確立などの基礎的資料とするものである。工場従業員 (A) と本院歯周病科外来患者 (B) を比較した場合, PlI, GBI, PDはいずれも有意に (B) が悪化傾向を示していた。(A) (B) 両集団ともGBI, PDにおいて, 有意な正の強い相関が認められた。PDに関しては, (A) (B) 両集団とも, 歯種別では大臼歯が, 歯面別で...

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Published in日本歯周病学会会誌 Vol. 25; no. 3; pp. 582 - 593
Main Authors 渡辺, 嘉一, 林, 英昭, 松田, 文英, 沼部, 幸博, 浜田, 哲, 鴨井, 久一
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 特定非営利活動法人 日本歯周病学会 28.09.1983
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ISSN0385-0110
1880-408X
DOI10.2329/perio.25.582

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Summary:生活環境について多くの共通性を有する工場従業員と自覚症状を有して来院した歯周病科外来患者とにおいて. 歯科の一般的診査や歯周疾患診査を行ない比較した。そのような診査を通じて, 現状を把握し. 診査法の確立. 今後のルーチン的プラークコントロール, 治療法の確立などの基礎的資料とするものである。工場従業員 (A) と本院歯周病科外来患者 (B) を比較した場合, PlI, GBI, PDはいずれも有意に (B) が悪化傾向を示していた。(A) (B) 両集団ともGBI, PDにおいて, 有意な正の強い相関が認められた。PDに関しては, (A) (B) 両集団とも, 歯種別では大臼歯が, 歯面別では隣接面が悪化部位であった。根分岐部病変は (A) に平均約15.5%, (B) に平均約54%存在した。今回の調査からも, GBIの有効性, 根分岐部病変の診査の重要性, PDのとらえ方, 不良修復物辺縁の診査などの総合的な診査, 診断の重要性が新めて認識された。
ISSN:0385-0110
1880-408X
DOI:10.2329/perio.25.582