気管管状切除・再建を行った気管浸潤甲状腺癌の1例

気管浸潤甲状腺癌に対し甲状腺亜全摘, 気管管状切除・端々吻合を行ったのでビデオにて供覧する. 【症例】 60歳, 男性. 1999年11月, 嗄声出現. 12月, 当院耳鼻科受診後, 右反回神経麻痺, 甲状腺腫瘍にて当科紹介となった. 吸引細胞診にて甲状腺右葉乳頭癌の診断が得られ, 12月15日手術施行した. 【手術】 頸部襟状切開から甲状腺に至った. 気管浸潤部を残し右甲状腺亜全摘を行った. 頭側胸骨正中切開を追加した後, 頸部郭清(D2a)を行った. 第8気管軟骨下縁で気管を切断, 術野挿管とした. 第6気管軟骨上縁で気管を切断し, 切除を終了した. 4-0モノフィラメント吸収糸による端々...

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Published in気管支学 Vol. 23; no. 7; p. 639
Main Authors 須原誠, 籏福公英
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本気管支学会 25.11.2001
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ISSN0287-2137

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Summary:気管浸潤甲状腺癌に対し甲状腺亜全摘, 気管管状切除・端々吻合を行ったのでビデオにて供覧する. 【症例】 60歳, 男性. 1999年11月, 嗄声出現. 12月, 当院耳鼻科受診後, 右反回神経麻痺, 甲状腺腫瘍にて当科紹介となった. 吸引細胞診にて甲状腺右葉乳頭癌の診断が得られ, 12月15日手術施行した. 【手術】 頸部襟状切開から甲状腺に至った. 気管浸潤部を残し右甲状腺亜全摘を行った. 頭側胸骨正中切開を追加した後, 頸部郭清(D2a)を行った. 第8気管軟骨下縁で気管を切断, 術野挿管とした. 第6気管軟骨上縁で気管を切断し, 切除を終了した. 4-0モノフィラメント吸収糸による端々吻合を行った. pT4 Ex2-気管N1. 【経過】 術後経過良好にて第16病日に退院. 術後1年6ヵ月の現在, 再発を認めない.
ISSN:0287-2137