脳動脈瘤手術における運動誘発電位を用いた脳血流不全のモニタリング
脳動脈瘤手術症例220例に対して運動誘発電位 (MEP) を用いた脳血流不全のモニタリングを施行した. 刺激は大脳皮質の運動領野を直接電気刺激し, 刺激と対側の母指球筋から筋電図を記録した. 麻酔はプロポフォールを用いた完全静脈麻酔で, ベクロニウムを点滴静注し筋弛緩レベルを一定に保った. 術中MEPに変化を認めなかった193例では, 術後に運動麻痺は認めなかった. 25例で一過性のMEP変化を認め, このうち14例では術後に運動麻痺は認めなかったが11例で一過性の運動麻痺を認めた. 術中MEPが消失し回復しなかった2例で重度の運動麻痺が永続し, 頭部CTにて内包に梗塞巣が出現した....
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Published in | 日本臨床麻酔学会誌 Vol. 25; no. 1; pp. 51 - 59 |
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Main Authors | , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本臨床麻酔学会
14.01.2005
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Subjects | |
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ISSN | 0285-4945 1349-9149 |
DOI | 10.2199/jjsca.25.51 |
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Summary: | 脳動脈瘤手術症例220例に対して運動誘発電位 (MEP) を用いた脳血流不全のモニタリングを施行した. 刺激は大脳皮質の運動領野を直接電気刺激し, 刺激と対側の母指球筋から筋電図を記録した. 麻酔はプロポフォールを用いた完全静脈麻酔で, ベクロニウムを点滴静注し筋弛緩レベルを一定に保った. 術中MEPに変化を認めなかった193例では, 術後に運動麻痺は認めなかった. 25例で一過性のMEP変化を認め, このうち14例では術後に運動麻痺は認めなかったが11例で一過性の運動麻痺を認めた. 術中MEPが消失し回復しなかった2例で重度の運動麻痺が永続し, 頭部CTにて内包に梗塞巣が出現した. |
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ISSN: | 0285-4945 1349-9149 |
DOI: | 10.2199/jjsca.25.51 |