腰痛患者の運動療法と日常業務における腹直筋の筋活動量の比較
これまでに腰痛治療のために腹筋の強化を視野に含めたダイナミック運動療法(以下, ダ療法)を考案し施行してきた. 今回, 実際の労働や, 日常的動作および基本的ダ療法メニューにおける腹筋活動量を測定し運動療法メニューの検討を行った. 腰痛患者の治療に携わる男子トレーナー6名, 平均年齢25歳を対象とした. 彼等に対して8時間のトレーナー業務中に要する腹筋活動量, ダ療法における基本トレーニング項目および日常動作項目の腹筋活動量をホルター筋電計を用い測定した. 得られた筋活動量を比較すると, 8時間労働はトランクカール780回に相当した. 日常動作では歩行30分がトランクカール80回, 30分走行...
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Published in | リハビリテーション医学 Vol. 35; no. 11; p. 825 |
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Main Authors | , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本リハビリテーション医学会
18.11.1998
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Summary: | これまでに腰痛治療のために腹筋の強化を視野に含めたダイナミック運動療法(以下, ダ療法)を考案し施行してきた. 今回, 実際の労働や, 日常的動作および基本的ダ療法メニューにおける腹筋活動量を測定し運動療法メニューの検討を行った. 腰痛患者の治療に携わる男子トレーナー6名, 平均年齢25歳を対象とした. 彼等に対して8時間のトレーナー業務中に要する腹筋活動量, ダ療法における基本トレーニング項目および日常動作項目の腹筋活動量をホルター筋電計を用い測定した. 得られた筋活動量を比較すると, 8時間労働はトランクカール780回に相当した. 日常動作では歩行30分がトランクカール80回, 30分走行がトランクカール190回, 階段昇降15分がトランクカール85回に相当した. トランクカール時の外腹斜筋の活動量と比較すると30分歩行は, トランクカール250回分, 30分走行ではトランクカール700回分, 踏み台昇降15分はトランクカール210回分の外腹斜筋の活動量に相当した. 現行のダ療法メニューのCランクをこなすことにより少なくとも腹直筋においてはトランクカール約350回分に相当し, 現メニューにおける腹直筋活動量は程よい量に保たれていると考える. しかし, 日常生活では外腹斜筋の活動も必要である. 運動療法のなかにはツイストシットアップ以外にもうテラルベントなども加えていくことを考慮したい. |
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ISSN: | 0034-351X |