介護保険サービスと在宅リハビリテーション
「目的」高齢障害者を対象に, 介護保険制度を前提にしたときのリハビリテーションスタッフと看護・介護スタッフとのチームアプローチについて検討した. 「対象と方法」御調町在住の65歳以上高齢障害者の悉皆調査を行い, 平成11年8月末現在, 在宅サービスを受けていた241名を対象とした. この241名に対して, 9~12月に提供された介護保険サービスとリハサービスとの組み合わせにより, サービスのパターン化を行った. 「結果と考察」介護保険外のサービス利用者に対するリハ専門職の関与は11%で, 介護保険サービス利用者の21%に比べ少なかった. 介護保険サービスは在宅生活維持に不可欠であり, このサー...
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Published in | リハビリテーション医学 Vol. 37; no. 12; pp. 1088 - 1089 |
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Main Authors | , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本リハビリテーション医学会
18.12.2000
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ISSN | 0034-351X |
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Summary: | 「目的」高齢障害者を対象に, 介護保険制度を前提にしたときのリハビリテーションスタッフと看護・介護スタッフとのチームアプローチについて検討した. 「対象と方法」御調町在住の65歳以上高齢障害者の悉皆調査を行い, 平成11年8月末現在, 在宅サービスを受けていた241名を対象とした. この241名に対して, 9~12月に提供された介護保険サービスとリハサービスとの組み合わせにより, サービスのパターン化を行った. 「結果と考察」介護保険外のサービス利用者に対するリハ専門職の関与は11%で, 介護保険サービス利用者の21%に比べ少なかった. 介護保険サービスは在宅生活維持に不可欠であり, このサービスの基盤の上にリハサービスが提供された. 介護保険サービスとリハサービスの利用状況を整理すると9パターン(以下P)に分類可能であった. P1~3の福祉系のサービスでは, 虚弱高齢者が主な対象で, 予防的訓練, 屋外訓練, 社会参加・QOL向上などが目標となった. P4~6は医療系のサービスで, 生活自立度が比較的低く, 医療的ニーズのある利用者が多かった. リハの助言・指導のみでなく, 基本的動作訓練, ADL訓練などリハ専門職の定期的な関与による訓練的内容が多くなっていた. P7~8は医療系サービスと福祉系サービスの併用で, 保健・医療・福祉チームとしての総合的な関わりが必要であり, 多くはケア担当者会議によりサービス調整が行われた. P9は短期入所利用で生活自立度はさまざまであったが, 本人の機能維持よりも介護者の介護負担軽減が主な利用目的であった. |
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ISSN: | 0034-351X |