血小板のクロスマッチ-レーザーフローサイトメトリーシステムを用いる方法

これまで血小板抗体の検出法として種々の方法が考案されてきたが, 今回われわれはレーザーフローサイトメトリーシステムを用いた血小板抗体の検出法(フローサイトメトリー法)を考案し, 本法による血小板同種抗体の検出率とそれによる血小板クロスマッチの方法を検討したので報告する. 方法:本法の術式を図1に示す. まず患者のABO式と同型の供血者血小板あるいはO型供血者血小板を集め, メディウム(メディウムの組成は8.0g Nacl, 0.2g KCl, 1.15g Na_2 HPO_4 , 0.5g EDTA, 0.2g Sodium Azide/l, pH7.4~7.6)で2回洗浄後, 血小板浮遊液を...

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Published in日本輸血学会雑誌 Vol. 31; no. 1; pp. 65 - 66
Main Authors 佐藤ヒロミ, 古関節子, 大導寺裕子, 根岸洋子, 小早川由美子, 岡村経一, 小松文夫
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本輸血学会 01.03.1985
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ISSN0546-1448

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Summary:これまで血小板抗体の検出法として種々の方法が考案されてきたが, 今回われわれはレーザーフローサイトメトリーシステムを用いた血小板抗体の検出法(フローサイトメトリー法)を考案し, 本法による血小板同種抗体の検出率とそれによる血小板クロスマッチの方法を検討したので報告する. 方法:本法の術式を図1に示す. まず患者のABO式と同型の供血者血小板あるいはO型供血者血小板を集め, メディウム(メディウムの組成は8.0g Nacl, 0.2g KCl, 1.15g Na_2 HPO_4 , 0.5g EDTA, 0.2g Sodium Azide/l, pH7.4~7.6)で2回洗浄後, 血小板浮遊液を作り, この20μlに患者血清100μlを加えて室温30分反応させ, これをメディウムで2回洗浄してからFITC標識抗ヒトIgG(DAKO)またはFITC標識抗ヒトイムノグロブリン(TAGO)を100μl加えて室温30分反応させ, さらにこれを2回洗浄してから, メディウム1mlに再浮遊させてOrtho Specrum IIIにかけて平均蛍光強度を測定した. なお測定時の血小板数が3~6万程度になるように, はじめの血小板数を調整した. また, 患者血清の血小板障害作用をATP生物発光法で測定し, 本法との比較を行った. ATP生物発光法の原理は下記のごとくである.
ISSN:0546-1448