7日毎に連続して行った血小板フェレーシスの献血者への影響

目的 HLA抗原適合血小板輸血が, 抗HLA抗体をもつ患者に有効な療法となりつつある. しかしながらHLA抗原の遺伝的多形性から考えると, 患者に適合したHLA抗原をもつ供血者を多数確保することは困難である. 従って同一供血者から繰り返し血小板を採取することが必要になると思われることから, 今回週1回4週続けて血小板フェレーシスを行い同一供血者から血小板(平均4.79×10^11 )と同時に血漿も400ml採取し, 供血者に対する影響について検討したので, その結果を報告する. 方法 7日毎にIBM2997を用いて全血3リットルを処理することにより血小板と同時に血漿400mlを採取する. 供血...

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Published in日本輸血学会雑誌 Vol. 30; no. 6; pp. 527 - 528
Main Authors 中居光子, 荒木千枝子, 佐藤周平, 大利隆行, 徳永栄一, 渡辺卓, 十字猛夫
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本輸血学会 01.12.1984
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ISSN0546-1448

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Summary:目的 HLA抗原適合血小板輸血が, 抗HLA抗体をもつ患者に有効な療法となりつつある. しかしながらHLA抗原の遺伝的多形性から考えると, 患者に適合したHLA抗原をもつ供血者を多数確保することは困難である. 従って同一供血者から繰り返し血小板を採取することが必要になると思われることから, 今回週1回4週続けて血小板フェレーシスを行い同一供血者から血小板(平均4.79×10^11 )と同時に血漿も400ml採取し, 供血者に対する影響について検討したので, その結果を報告する. 方法 7日毎にIBM2997を用いて全血3リットルを処理することにより血小板と同時に血漿400mlを採取する. 供血者として健康な男子8名を選び, 通常の献血者としての基準に適しており, 血小板フェレーシス実施条件(日赤)を満たすものとした. 血小板採取前後に血圧, 脈拍数, 血液比重, 血算, 肝機能, 凝固時間の測定をし, 3日後には, 血液比重, 血算, 血清タンパク検査, 7日後にはフェレーシス前と同様の検査項目について実施した.
ISSN:0546-1448