放射線療法及び化学療法無効例に23回Nd-YAG LASER療法を施行中である進行食道癌の一例
症例65歳, 男性. 嚥下困難を主訴に食道癌疑われ平成3年3月15日当科紹介入院となった. 門歯より28cmに全周性に狭窄を認め生検の結果, 偏平上皮癌であった. 画像よりT2N1M0でStage II Bであったが. Sick Sinus Syndromeが認められ全身状態を考えて放射線療法(38.4Gy)に加えて化学療法(CDDP+5FU)を施行したが狭窄は改善されずNCの評価であった. そこで狭窄解除を目的としてNd-YAG LASERを18~20W, 1秒の条件で照射した. 一回平均1100~2600Jの照射により狭窄は著名に改善し同部位よりの生検は癌陰性となった. 全粥程度の経口摂取...
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Published in | 日本レーザー医学会誌 Vol. 14; no. 1; p. 69 |
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Main Authors | , , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本レーザー医学会
01.03.1993
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ISSN | 0288-6200 |
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Summary: | 症例65歳, 男性. 嚥下困難を主訴に食道癌疑われ平成3年3月15日当科紹介入院となった. 門歯より28cmに全周性に狭窄を認め生検の結果, 偏平上皮癌であった. 画像よりT2N1M0でStage II Bであったが. Sick Sinus Syndromeが認められ全身状態を考えて放射線療法(38.4Gy)に加えて化学療法(CDDP+5FU)を施行したが狭窄は改善されずNCの評価であった. そこで狭窄解除を目的としてNd-YAG LASERを18~20W, 1秒の条件で照射した. 一回平均1100~2600Jの照射により狭窄は著名に改善し同部位よりの生検は癌陰性となった. 全粥程度の経口摂取可能となり以後外来でもLASER治療継続し, 合計23回LASER施行し合併症もなく平成4年12月現在生存中である. |
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ISSN: | 0288-6200 |