頸動脈内膜切除術前後の栓子シグナルの検討

1965年Austenら4)が人工心肺使用時における超音波検査でhigh intensity transient signal (HITS)を報告し, それはmicro bubbleによるものと考察した. その後の報告でもHITSはmicro bubbleを反映しているものとされ, あまり重要視されてなかったが24,25)1990年にSpencerら29)がsolidなmicro embolusとの関連を報告して以降, HITSは盛んに研究されるようになった. 最近, 脳梗塞患者における報告も多く認められるようになり7,14,30)特に心原性の脳梗塞患者27)や頸動脈狭窄患者5,8,20)では...

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Published inNeurosonology Vol. 14; no. 1; pp. 20 - 24
Main Authors 平松和嗣久, 島健, 豊田章宏, 西田正博, 山根冠児, 山中千恵, 畠山尚志, 石野真輔, 辻上周治, 横田晃
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本脳神経超音波学会 28.02.2001
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Summary:1965年Austenら4)が人工心肺使用時における超音波検査でhigh intensity transient signal (HITS)を報告し, それはmicro bubbleによるものと考察した. その後の報告でもHITSはmicro bubbleを反映しているものとされ, あまり重要視されてなかったが24,25)1990年にSpencerら29)がsolidなmicro embolusとの関連を報告して以降, HITSは盛んに研究されるようになった. 最近, 脳梗塞患者における報告も多く認められるようになり7,14,30)特に心原性の脳梗塞患者27)や頸動脈狭窄患者5,8,20)では検出頻度が高いことが示されている. またそれに伴い頸動脈内膜切除術(以下CEA)中の栓子シグナル(microembolic signal以下MES)検出とその意義についても報告が散見されるようになってきた1,2,9,10,17,22). 今回, 著者らはCEA症例において術前, 術中, 術後のMESの頻度と頸部エコー所見及び摘出プラークの肉眼的所見との関連について検討したので報告する.
ISSN:0917-074X