院内感染に対する救命救急センターICUでの現実的な対策

MRSA感染症が多発しやすい3次救命救急センターで実際に我々が行っている感染予防の対策を述べる.コストはかかるが, ユニバーサルプリコーションの徹底と病室を陰圧と陽圧に調節できる空調設備は重要である.次にDevice Rateによる感染症サーベイランスを継続し環境の微生物学的調査をした.医療従事者の手洗い対策として,(1) 手洗い呼びかけポスターの掲示.(2) ベッドに一台ずつの自動噴霧擦り込み式消毒剤の設置.(3) ICUと病室内の手洗い流しの設置.(4) サーベイランス結果の掲示.患者の対策として,(1) カテーテル由来の敗血症防止対策としてCDCガイドラインに準じた管理を行い, 刺入部に...

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Published in環境感染 Vol. 12; no. 2; pp. 150 - 153
Main Author 松月, みどり
Format Journal Article
LanguageEnglish
Japanese
Published 日本環境感染学会 10.09.1997
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ISSN0918-3337
1884-2429
DOI10.11550/jsei1986.12.150

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Summary:MRSA感染症が多発しやすい3次救命救急センターで実際に我々が行っている感染予防の対策を述べる.コストはかかるが, ユニバーサルプリコーションの徹底と病室を陰圧と陽圧に調節できる空調設備は重要である.次にDevice Rateによる感染症サーベイランスを継続し環境の微生物学的調査をした.医療従事者の手洗い対策として,(1) 手洗い呼びかけポスターの掲示.(2) ベッドに一台ずつの自動噴霧擦り込み式消毒剤の設置.(3) ICUと病室内の手洗い流しの設置.(4) サーベイランス結果の掲示.患者の対策として,(1) カテーテル由来の敗血症防止対策としてCDCガイドラインに準じた管理を行い, 刺入部に半透明の抗菌フィルムを使用し交換した日付けの記入.(2) 人工呼吸器装着患者には閉鎖式気管内吸引装置使用し, 気道分泌物の飛沫よる2次感染の防止.(3) イソジンガーグルによる口腔ケアで肺合併症予防.(4) ネブライザー消毒の週1回実施.
ISSN:0918-3337
1884-2429
DOI:10.11550/jsei1986.12.150