こうや豆腐と水溶性食物繊維がラットのダイオキシン類の糞中排泄と肝臓蓄積に与える影響

• Published in: 環境化学 Vol. 14; no. 2; pp. 297 - 306
• Main Authors: 櫛, 泰典, 中野, 益男, 萱原, 久孝, 劉, 愛民
• Format: Journal Article
• Language: English
• Published: 一般社団法人 日本環境化学会 21.06.2004
• ISSN: 0917-2408; 1882-5818
• DOI: 10.5985/jec.14.297

1, 2, 3, 4, 7, 8-HxCDD及び2, 3, 7, 8-TeCDDを経口投与したラットに, こうや豆腐, 酵素処理したこうや豆腐, ポリデキストロースを食餌させて, ダイオキシン類の糞中排泄と体内蓄積抑制について調べた。DFSP群の糞中1, 2, 3, 4, 7, 8-HxCDDの排出量はCP群に対して, 199%, PP群は152%の促進効果が見られた。CP群に対して肝臓中の蓄積率は, DFSP群30.8%, PP群26.5%と17.9%に減少する効果が見られた。2, 3, 7, 8-TeCDDの4週間投与により, BD群に対して糞中の排泄率はSP群150%, HMF群140%, DFSP群140%, NFSP群120%, CP群110%の促進効果が観察された。肝臓のダイオキシン蓄積はBD群に対して, HMF群17.1%, DFSP群12.2%, SP群12.2%, NFSP群6.7%, CP群4.9%の比率で, それを減少させる効果が認められた。こうや豆腐製品はポリデキストロースよりもラットでダイオキシン類の糞中への排泄の促進と肝臓への蓄積を抑制させることが明らかになった。