小児の消化管出血に対する内視鏡検査と治療

1991年から2003年までに当科で経験した小児消化管出血は, 上部消化管20例, 下部消化管23例 (1例重複) で, 同時期の消化管出血のそれぞれ1.1%, 7.3%であった。上部では静脈瘤が10例と多く, 胃十二指腸潰瘍は3例と少なかった。下部では腸炎が半数以上を占め, ポリープも4例と比較的多かった。原疾患には先天性胆道閉鎖の術後, 先天性肝外門脈閉塞, などの先天異常や, 染色体異常が含まれていた。内視鏡治療は静脈瘤, 潰瘍, ポリープの症例に行い, 良好な成績を収めたが, 再発性疾患に対しては経過観察と再治療が必要であった。...

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Published in日本腹部救急医学会雑誌 Vol. 25; no. 1; pp. 29 - 33
Main Authors 藤野, 靖久, 小鹿, 雅博, 遠藤, 重厚, 今井, 聡子, 佐藤, 信博, 八重樫, 泰法, 井上, 義博, 小野寺, 誠
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本腹部救急医学会 31.01.2005
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ISSN1340-2242
1882-4781
DOI10.11231/jaem1993.25.29

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Summary:1991年から2003年までに当科で経験した小児消化管出血は, 上部消化管20例, 下部消化管23例 (1例重複) で, 同時期の消化管出血のそれぞれ1.1%, 7.3%であった。上部では静脈瘤が10例と多く, 胃十二指腸潰瘍は3例と少なかった。下部では腸炎が半数以上を占め, ポリープも4例と比較的多かった。原疾患には先天性胆道閉鎖の術後, 先天性肝外門脈閉塞, などの先天異常や, 染色体異常が含まれていた。内視鏡治療は静脈瘤, 潰瘍, ポリープの症例に行い, 良好な成績を収めたが, 再発性疾患に対しては経過観察と再治療が必要であった。
ISSN:1340-2242
1882-4781
DOI:10.11231/jaem1993.25.29