腹部大動脈瘤に対する人工血管置換術後に合併した下肢麻痺に対する高気圧酸素治療の効果
腹部大動脈瘤の人工血管置換術後に発症した下肢の知覚・運動麻痺を伴う3症例に対して高気圧酸素治療を施行した. これらの症例のうち2例は腰髄の, 1例は下肢の虚血による低酸素性神経障害であると考えられた. それぞれの症例に対して2絶対気圧75分間および3絶対気圧90分間の高気圧酸素治療を, 連日, 各1回の条件で施行し, 全例, 自立歩行が可能となるまでに回復させることができた. 従来, 本手術後の下肢麻痺は治療に難渋するものが多く, 可及的早期に診断を確定し, 高気圧酸素治療を開始することによって良好な結果を得ることができる....
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Published in | 日本心臓血管外科学会雑誌 Vol. 22; no. 1; pp. 1 - 6 |
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Main Authors | , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
特定非営利活動法人 日本心臓血管外科学会
15.01.1993
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Summary: | 腹部大動脈瘤の人工血管置換術後に発症した下肢の知覚・運動麻痺を伴う3症例に対して高気圧酸素治療を施行した. これらの症例のうち2例は腰髄の, 1例は下肢の虚血による低酸素性神経障害であると考えられた. それぞれの症例に対して2絶対気圧75分間および3絶対気圧90分間の高気圧酸素治療を, 連日, 各1回の条件で施行し, 全例, 自立歩行が可能となるまでに回復させることができた. 従来, 本手術後の下肢麻痺は治療に難渋するものが多く, 可及的早期に診断を確定し, 高気圧酸素治療を開始することによって良好な結果を得ることができる. |
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ISSN: | 0285-1474 1883-4108 |
DOI: | 10.4326/jjcvs.22.1 |