高濃度造影剤を用いた直接胃X線検査の造影能の検討 新撮影基準採用前後の比較

近年, 上部消化管の撮影には高濃度造影剤が使用され, 描出能の向上が報告されている。今回直接撮影の近接操作と遠隔操作で, 高濃度造影剤の使用前後の描出能の変化を検討した。また, 遠隔操作では高濃度造影剤の描出能を間接撮影の新撮影基準に準拠した方法と以前の方法との問で比較した。また, 新撮影基準に則った方法で180W/V%と200W/V%の2種類の濃度間での描出能の差異を検討した。 近接, 遠隔とも高濃度造影剤の使用により描出能が向上したが, 障害陰影の増加はみられなかった。遠隔操作での新撮影基準採用後は体部と上部で描出能の向上がみられた。しかし, 流出度はやや増加し, 空気量が減少した。新撮影...

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Published in日本消化器集団検診学会雑誌 Vol. 42; no. 1; pp. 12 - 24
Main Authors 後藤, 裕夫, 星, 博昭, 加藤, 淳一郎
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本消化器がん検診学会 15.01.2004
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ISSN1345-4110
2186-7321
DOI10.11404/jsgcs2000.42.1_12

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Summary:近年, 上部消化管の撮影には高濃度造影剤が使用され, 描出能の向上が報告されている。今回直接撮影の近接操作と遠隔操作で, 高濃度造影剤の使用前後の描出能の変化を検討した。また, 遠隔操作では高濃度造影剤の描出能を間接撮影の新撮影基準に準拠した方法と以前の方法との問で比較した。また, 新撮影基準に則った方法で180W/V%と200W/V%の2種類の濃度間での描出能の差異を検討した。 近接, 遠隔とも高濃度造影剤の使用により描出能が向上したが, 障害陰影の増加はみられなかった。遠隔操作での新撮影基準採用後は体部と上部で描出能の向上がみられた。しかし, 流出度はやや増加し, 空気量が減少した。新撮影基準での180・200W/V%の比較では, 200W/V%で体部, 上部の描出能がやや優っていた。
ISSN:1345-4110
2186-7321
DOI:10.11404/jsgcs2000.42.1_12