生物活性リード分子の創製を指向したオリゴバレント対称性分子の探索合成
「はじめに」細菌やウイルスによる感染あるいはがんの転移などにおいて, 細胞膜上に表出する糖鎖を有する糖タンパクやプロテオグリカンあるいは糖脂質などの機能は生物学的反応段階において極めて重要な役割を演じる. さらに, これらの相互作用において生体マクロ分子のC2(two-fold)あるいはC3(three-fold)構造での相互作用は生体における重要なプロセスでしばしば認められる相互作用の形態である. 合成化学における触媒活性あるいは生物活性分子を探索する医薬品化学領域の研究においても, オリゴバレントな活性発現部分を有する対称性分子は近年多くの注目を集めている. 現在では分析化学の領域などの研...
Saved in:
Published in | YAKUGAKU ZASSHI Vol. 140; no. 4; pp. 529 - 541 |
---|---|
Main Author | |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
公益社団法人 日本薬学会
01.04.2020
日本薬学会 |
Subjects | |
Online Access | Get full text |
ISSN | 0031-6903 1347-5231 |
DOI | 10.1248/yakushi.19-00222 |
Cover
Summary: | 「はじめに」細菌やウイルスによる感染あるいはがんの転移などにおいて, 細胞膜上に表出する糖鎖を有する糖タンパクやプロテオグリカンあるいは糖脂質などの機能は生物学的反応段階において極めて重要な役割を演じる. さらに, これらの相互作用において生体マクロ分子のC2(two-fold)あるいはC3(three-fold)構造での相互作用は生体における重要なプロセスでしばしば認められる相互作用の形態である. 合成化学における触媒活性あるいは生物活性分子を探索する医薬品化学領域の研究においても, オリゴバレントな活性発現部分を有する対称性分子は近年多くの注目を集めている. 現在では分析化学の領域などの研究へも広がりを見せる興味ある分子構造の1つである. |
---|---|
ISSN: | 0031-6903 1347-5231 |
DOI: | 10.1248/yakushi.19-00222 |