中長距離ランナーにおけるステップ変数と走の経済性の縦断的変化の関係
「I 緒言」 中長距離走パフォーマンスは生理学的変数である最大酸素摂取量(maximal oxygen uptake: VO2max)と走の経済性(running economy: RE)によって推定でき(Ingham et al., 2008), とりわけ競技レベルが高まるにつれてREの優劣が走パフォーマンスを決定する(Conley and Krahenbuhl, 1980; Morgan et al., 1989). REはあるスピードを走行するために必要なエネルギーを評価する変数であり, そのエネルギーが小さいとREに優れていると言え, 一般に乳酸性代謝閾値(lactate thresh...
Saved in:
Published in | 体育学研究 Vol. 63; no. 2; pp. 583 - 594 |
---|---|
Main Authors | , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本体育学会
10.12.2018
日本体育学会 |
Subjects | |
Online Access | Get full text |
ISSN | 0484-6710 1881-7718 |
DOI | 10.5432/jjpehss.17116 |
Cover
Summary: | 「I 緒言」 中長距離走パフォーマンスは生理学的変数である最大酸素摂取量(maximal oxygen uptake: VO2max)と走の経済性(running economy: RE)によって推定でき(Ingham et al., 2008), とりわけ競技レベルが高まるにつれてREの優劣が走パフォーマンスを決定する(Conley and Krahenbuhl, 1980; Morgan et al., 1989). REはあるスピードを走行するために必要なエネルギーを評価する変数であり, そのエネルギーが小さいとREに優れていると言え, 一般に乳酸性代謝閾値(lactate threshold: LT)を超えない強度において評価されてきた. しかし近年, LTを超えない強度におけるREに比べてLTを超える強度におけるREはより走パフォーマンスとの関連が強くなると報告され, LTを超える強度におけるREの重要性が主張されている(Tanji et al., 2017). REは様々な要因によって優劣が決定し(Anderson, 1996), その1つにバイオメカニクス的要因があげられる. |
---|---|
ISSN: | 0484-6710 1881-7718 |
DOI: | 10.5432/jjpehss.17116 |