ハンドアシストの併用が有効であった腹腔鏡下腎摘除術の2例

「I はじめに」腹腔鏡下腎摘除術は, 1991年Claymanらによって初めて報告されて以降急速に普及した. 現在では腎摘除術における標準術式となっており, T1/T2腎癌において, 腹腔鏡下手術は開腹術と同等の抑癌性, 安全性を持つと報告されている. ハンドアシスト腹腔鏡下手術(Hand-assisted laparoscopic surgery;HALS)は特殊なポートを用いて用手補助下に行う腹腔鏡下手術を指し, HALSによる腎摘除術は1997年にNakadaらによって報告された. 当科においては, 2005年にHALSによる腎摘除術を初めて施行し現在までに11例を経験している. 最近の...

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Published in信州医学雑誌 Vol. 62; no. 5; pp. 303 - 308
Main Authors 小川, 輝之, 横山, 仁, 西澤, 理, 石塚, 修
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 信州医学会 10.10.2014
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ISSN0037-3826
1884-6580
DOI10.11441/shinshumedj.62.303

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Summary:「I はじめに」腹腔鏡下腎摘除術は, 1991年Claymanらによって初めて報告されて以降急速に普及した. 現在では腎摘除術における標準術式となっており, T1/T2腎癌において, 腹腔鏡下手術は開腹術と同等の抑癌性, 安全性を持つと報告されている. ハンドアシスト腹腔鏡下手術(Hand-assisted laparoscopic surgery;HALS)は特殊なポートを用いて用手補助下に行う腹腔鏡下手術を指し, HALSによる腎摘除術は1997年にNakadaらによって報告された. 当科においては, 2005年にHALSによる腎摘除術を初めて施行し現在までに11例を経験している. 最近の症例では手を挿入するポートとしてGelPort(R)(Applied Medical, USA)を好んで用いている. このポートからは手を挿入することも, 通常のトロッカーを挿入することも可能であり, HALSと通常の腹腔鏡下手術との切り替えも従来のHALS用ポートと比較して容易である.
ISSN:0037-3826
1884-6580
DOI:10.11441/shinshumedj.62.303