信州大学医学部附属病院集中治療部ICUの現状と課題
「I 背景」集中治療は呼吸, 循環, 代謝, 脳神経系などの重篤な臓器不全に対して, 強力かつ集中的な治療とケアを行うことで臓器機能を回復させ, 重症患者を救命することを目的としている. 信州大学医学部附属病院には10床の集中治療部ICUと, 救命救急センター内に設置された4床の救急ICUがあり, それぞれ異なった形態で運用されている. 集中治療部ICUは1973年に開設以来, 主診療科主治医がすべてのICU管理を行うオープン型(主科管理型)で運営されてきたが, 2016年6月よりセミクローズド型に移行した. すなわち, 主診療科から要請のあった患者を中心に, 集中治療医がICU入室中の患者管...
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Published in | 信州医学雑誌 Vol. 66; no. 5; pp. 325 - 332 |
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Main Authors | , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
信州医学会
10.10.2018
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Subjects | |
Online Access | Get full text |
ISSN | 0037-3826 1884-6580 |
DOI | 10.11441/shinshumedj.66.325 |
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Summary: | 「I 背景」集中治療は呼吸, 循環, 代謝, 脳神経系などの重篤な臓器不全に対して, 強力かつ集中的な治療とケアを行うことで臓器機能を回復させ, 重症患者を救命することを目的としている. 信州大学医学部附属病院には10床の集中治療部ICUと, 救命救急センター内に設置された4床の救急ICUがあり, それぞれ異なった形態で運用されている. 集中治療部ICUは1973年に開設以来, 主診療科主治医がすべてのICU管理を行うオープン型(主科管理型)で運営されてきたが, 2016年6月よりセミクローズド型に移行した. すなわち, 主診療科から要請のあった患者を中心に, 集中治療医がICU入室中の患者管理を請け負うシステムとなり, オープン型に比べて各診療科患者に対する集中治療医の関与が増加した. 一方, 高齢化により併存疾患を有する患者が増加し, 治療はより高度化しつつある中, 患者搬送システムの進歩により, 重症な患者が基幹病院に集中する現象が顕著となっている. |
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ISSN: | 0037-3826 1884-6580 |
DOI: | 10.11441/shinshumedj.66.325 |