走速度変化に伴う股関節内転筋群活動の変化

「I 緒言」股関節内転筋群の起始は骨盤の最下端にあたる坐骨から恥骨にかけて分布し, 停止は薄筋を除いて大腿骨後面から内側面にかけて分布する(Standring, 2008). 名称から明らかなように内転筋群の主たる作用は股関節の内転とするのが一般的であるが, 内転筋群が複数の筋から構成されていることと, 走行が大腿部の内側面に存在することなどから内転以外の様々な動きへの関与が予想される. これまでに筋横断面積に関しては, 大腿部近位において内転筋群がハムストリングスの約3倍の横断面積を占めていることが示されている(Masuda et al., 2003). アイソメトリックやアイソカイネティッ...

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Published in体育学研究 Vol. 56; no. 2; pp. 287 - 295
Main Authors 苅山, 靖, 藤井, 宏明, 松尾, 信之介, 大山, 卞 圭悟
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本体育学会 2011
日本体育学会
Subjects
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ISSN0484-6710
1881-7718
DOI10.5432/jjpehss.10059

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Summary:「I 緒言」股関節内転筋群の起始は骨盤の最下端にあたる坐骨から恥骨にかけて分布し, 停止は薄筋を除いて大腿骨後面から内側面にかけて分布する(Standring, 2008). 名称から明らかなように内転筋群の主たる作用は股関節の内転とするのが一般的であるが, 内転筋群が複数の筋から構成されていることと, 走行が大腿部の内側面に存在することなどから内転以外の様々な動きへの関与が予想される. これまでに筋横断面積に関しては, 大腿部近位において内転筋群がハムストリングスの約3倍の横断面積を占めていることが示されている(Masuda et al., 2003). アイソメトリックやアイソカイネティックな状況下においては, 内転筋群の股関節屈曲・伸展運動に対する関与が示唆されている(Green and Morris, 1970; De Sousa and Vitti, 1967).
ISSN:0484-6710
1881-7718
DOI:10.5432/jjpehss.10059