数種類の台高を用いた多段階式ドロップジャンプテストによる伸張-短縮サイクル運動の遂行能力の評価

「I 緒言」 陸上競技の跳躍種目における踏切動作は, 0.2秒以内という極めて短時間に体重の約7-12倍以上の大きな地面反力を受けながら遂行される(Remey and Williams, 1985, p.235; Seyfarth et al., 1999, p.1261). この際, 下肢の主働筋は一度エキセントリックに収縮した後, コンセントリックに収縮する伸張-短縮サイクル運動(Stretch-shortening cycle movement: SSC運動)を行っている(Komi, 2003, pp.184). このため, 下肢のSSC運動の遂行能力を向上させることは跳躍種目のパフォー...

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Published in体育学研究 Vol. 63; no. 2; pp. 673 - 684
Main Authors 図子, あまね, 吉田, 拓矢, 林, 陵平, 苅山, 靖, 松島, 一司
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本体育学会 10.12.2018
日本体育学会
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ISSN0484-6710
1881-7718
DOI10.5432/jjpehss.17129

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Summary:「I 緒言」 陸上競技の跳躍種目における踏切動作は, 0.2秒以内という極めて短時間に体重の約7-12倍以上の大きな地面反力を受けながら遂行される(Remey and Williams, 1985, p.235; Seyfarth et al., 1999, p.1261). この際, 下肢の主働筋は一度エキセントリックに収縮した後, コンセントリックに収縮する伸張-短縮サイクル運動(Stretch-shortening cycle movement: SSC運動)を行っている(Komi, 2003, pp.184). このため, 下肢のSSC運動の遂行能力を向上させることは跳躍種目のパフォーマンスを向上させるための重要な一要因となることが考えられる. この能力を評価するための手段として, ある高さの台上から跳び降り, 着地とともに即座に跳び上がるドロップジャンプ(Bobbert, 1990; 図子ほか, 1993)やその場で連続的に繰り返しジャンプする連続リバウンドジャンプ(遠藤ほか, 2007; 図子ほか, 2017)が挙げられる. 現在では, これらのジャンプ運動が各種スポーツ実践の場におけるテスト運動として広く普及している(図子ほか, 1993; 岩竹ほか, 2002; 田内ほか, 2002; 図子ほか, 2017).
ISSN:0484-6710
1881-7718
DOI:10.5432/jjpehss.17129